Rei Frontier Tech Blog

人工知能を活用した位置情報分析プラットフォーム「SilentLog Analytics」を運営する、レイ・フロンティア株式会社のエンジニアメンバーで運営する技術ブログです。

~毎日更新~特定警戒都道府県の移動定点観測_2

レイ・フロンティアの佐藤です。

レイ・フロンティア株式会社では、自動車や鉄道などの交通分野、人流データ等のマーケティング・リサーチ、人の動態分析を必要するヘルスケア、観光など、多様な分野に対して、データ分析力とシステム企画・開発力の両軸で、世界中の人々へ感動体験を提供していきます。
なお、現在では時勢を鑑み、COVID-19の感染防止に有用となる行動分析データを公開しております。

 

大型連休中、都道府県間をまたいだ移動の自粛が呼びかけられています。弊社では 大型連休中の特定警戒都道府県における移動先を定点で観測することにしました。

なお、データは移動した結果を集計したもので、中には物流関係者など生活を支えてくださっている方の移動も含まれている可能性があります。

 

【エリア】
~特定警戒都道府県下記13エリア~
北海道、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡
【日付】
2020年4月27日(月) ~ 2020年5月10日(日)
【調査元】
弊社アプリSilentLogより収集したデータに匿名化処理を施したもの

 

各都道府県の県またぎの移動先、上位5をピックアップしました。
こちらのデータは4月27日の人数を基準とした相対値です。
なお、ランキングが5位までないグラフは有効なデータが集まらなかった日です

【2020年4月29日データ】

※全てのデータが収集されるまで時間がかかるため、新しいデータは多少の変動がある事をご了承ください。

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北海道では東京都 江東区、港区、品川区への移動が目立ちました。

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茨城県では千葉県 松戸市、流山市への移動が目立ちました。

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埼玉県では東京都 新宿区、板橋区、豊島区への移動が目立ちました。

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千葉県では東京都 千代田区、江戸川区への移動が目立ちました。

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東京都では神奈川県 川崎市への移動が目立ちました。

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神奈川県では東京都 町田区、大田区、港区への移動が目立ちました。

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石川県では富山県 南砺市、富山市、小矢部市への移動が目立ちました。

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岐阜県では愛知県 一宮市、江南市への移動が目立ちました。

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愛知県では岐阜県 各務原市への移動が目立ちました。

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京都府では大阪府 枚方市、滋賀県 草津市、大津市への移動が目立ちました。

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大阪府では兵庫県 尼崎市、京都府 八幡市への移動が目立ちました。

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兵庫県では大阪府 大阪市北区、大阪市中央区への移動が目立ちました。

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福岡県では佐賀県 鳥栖市、佐賀市、唐津市への移動が目立ちました。



新型コロナにおいてまだ油断できない状況です。多くの医療従事者、関係者の方が奮闘してくださっています。私達に出来る事、StayHomeで感染防止を図っていきましょう。

 

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■レイ・フロンティアでは共に未来を切り開く仲間を募集しております。ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
採用情報:https://www.rei-frontier.jp/recruit/

~毎日更新~特定警戒都道府県の移動定点観測_1

レイ・フロンティアの佐藤です。

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大型連休中、都道府県間をまたいだ移動の自粛が呼びかけられています。弊社では 大型連休中の特定警戒都道府県における移動先を定点で観測することにしました。

なお、データは移動した結果を集計したもので、中には物流関係者など生活を支えてくださっている方の移動も含まれている可能性があります。

 

【エリア】
~特定警戒都道府県下記13エリア~
北海道、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡
【日付】
2020年4月27日(月) ~ 2020年5月10日(日)
【調査元】
弊社アプリSilentLogより収集したデータに匿名化処理を施したもの

 

各都道府県の県またぎの移動先、上位5をピックアップしました。
こちらのデータは4月27日の人数を基準とした相対値です。
なお、ランキングが5位までないグラフは有効なデータが集まらなかった日です

【2020年4月28日データ】

※全てのデータが収集されるまで時間がかかるため、新しいデータは多少の変動がある事をご了承ください。

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北海道では東京都 江東区、目黒区への移動が目立ちました。

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茨城県では千葉県 柏市への移動が目立ちました。

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埼玉県では東京都 千代田区、豊島区、港区への移動が目立ちました。

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千葉県では東京都 千代田区、港区への移動が目立ちました。

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東京都では神奈川県 川崎市川崎区、横浜市西区への移動が目立ちました。

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神奈川県では東京都 港区、千代田区への移動が目立ちました。

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石川県では富山県 富山市への移動が目立ちました。

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岐阜県では愛知県 一宮市への移動が目立ちました。

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愛知県では岐阜県 関市、羽島市への移動が目立ちました。

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京都府では大阪府 枚方市への移動が目立ちました。

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大阪府では兵庫県 尼崎市、京都府 八幡市への移動が目立ちました。

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兵庫県では大阪府 大阪市北区、大阪市中央区への移動が目立ちました。

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福岡県では佐賀県 鳥栖市、唐津市への移動が目立ちました。


新型コロナにおいてまだ油断できない状況です。多くの医療従事者、関係者の方が奮闘してくださっています。私達に出来る事、StayHomeで感染防止を図っていきましょう。

 

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機械学習で推定。自粛で訪問場所や滞在時間はどう変容したか

レイ・フロンティアの佐藤です。

レイ・フロンティア株式会社では、自動車や鉄道などの交通分野、人流データ等のマーケティング・リサーチ、人の動態分析を必要するヘルスケア、観光など、多様な分野に対して、データ分析力とシステム企画・開発力の両軸で、世界中の人々へ感動体験を提供していきます。
なお、現在では時勢を鑑み、COVID-19の感染防止に有用となる行動分析データを公開しております。

 

弊社独自技術として機械学習を用いた訪問場所、居住地推定がございます。
訪問場所は一定時間滞在していたと推測される場所、居住地推定は1日の中で最も滞在時間が長いと推定される場所が指定されます。
また、プライバシーを配慮しこれらのデータは匿名処理を施した上で個人単位では無く傾向を分析しております。
今回は推定結果を応用して以下の2点について分析しました。

①訪問場所数の変化(1ヶ月間に一定時間訪問した場所の数をカウントしています。)
②居住地平均滞在時間

分析対象エリアは新型コロナの感染者数が増加しつつあり自粛傾向の高かった東京都と、感染者数が発生していない(2020/4/24現在)岩手県を選定しました。

【エリア】
東京都、岩手県
【日付】
■訪問場所数変化
2020年1月1日(水) ~ 2020年3月31日(火)
※月末にデータを処理する都合上3月までとなります
■居住地平均滞在時間
2020年1月1日(水) ~ 2020年4月13日(月)
【調査元】
弊社アプリSilentLogより収集したデータに匿名化処理を施したもの

 

まずは東京都の訪問場所数の変化と居住地平均滞在時間です。

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1月に最も多かった訪問場所数は60箇所前後でしたが3月では全体的に10箇所ほど減少し、全体的にグラフが訪問場所数の少ない方向に移動している事が分ります。
また、居住地平均滞在時間は徐々に増加傾向で3月から4月にかけて約30分増加しています。
東京都では外出先を極力限定し、自宅で過ごす時間が増加しているようです。

 

次に岩手県です。

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岩手県では東京都と比較して人口密度が低い為か、訪問場所数が減少していますが東京都ほど大きな変化は見られません。居住地平均滞在時間は3月から4月にかけて約15分増加、こちらも東京都の半分ほどの増加量でした。
1月2月は雪の影響で居住地平均滞在時間が長かったと考えられます。

Googleが公開しているCOVID-19に関するデータでも東京都では居住地滞在時間が増加、岩手県ではほぼ変化無しという同様の結果が出ておりました。
■参考ページ
https://www.google.com/covid19/mobility/

 

訪問場所の減少は客先訪問だけではなく、気軽な店舗利用や寄り道を減少させた結果として考えられます。自粛が続き生活必需品では無い業種の苦境がますます顕著になる中、今後これらの業種とどのように共存していくかも課題となりそうです。

これから暖かくなりますが不要不急の外出は控え、ご自身や大切な人、このような状況の中で働いてくれている方の為にも混雑緩和を心かけて頂けたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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外出自粛による歩数の減少

レイ・フロンティア データアナリストの久保です。

レイ・フロンティア株式会社では、自動車や鉄道などの交通分野、人流データ等のマーケティング・リサーチ、人の動態分析を必要するヘルスケア、観光など、多様な分野に対して、データ分析力とシステム企画・開発力の両軸で、世界中の人々へ感動体験を提供していきます。
なお、現在では時勢を鑑み、COVID-19の感染防止に有用となる行動分析データを公開しております。

 

当社でリリースしているアプリ「SilentLog」では、ただ位置情報を取得するだけではなく人工知能を用いてその時の行動を推定しユーザーに提供しております。
また、推定では徒歩、滞在、乗り物(自転車、自動車、電車)を判別する事が可能で、その行動別に移動距離や歩数も記録しております。
そこで今回は行動別の切り口で緊急事態宣言前後の人々の行動を徒歩と電車に着目して見ていきたいと思います。


まず今年に入ってからの電車の移動距離を見てみましょう。

【東京都内の電車の移動距離】

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当ブログ及び位置情報を扱っている他社さんのニュースで見慣れた形ですね。3月に一旦減少、そして緊急事態宣言後の4月8日を境にさらに減少しています。
電車の移動に必要な距離は変わらないので、利用機会が減っていると捉えるべきでしょう。


次に歩数について見ていきたいと思います。

【東京都内の歩数】

f:id:reifrontier-blog:20200420170106p:plain4月に入ってから歩数が15%~30%も減少しています。また、2019年4月のユーザー全体の一日の平均歩数は約3700歩だった事からみても、緊急事態宣言下では普通に暮らしているよりも同程度減ったと言えます。ちなみに3月29日は雪が降った日でした。

成人の1日の健康歩数がおよそ8000歩と言われている中、この歩数減は気になるところ。外出自粛要請によるコロナ太りといったワードが話題になるのもわかります。皆さんも自宅で出来るストレッチなどで運動不足対策を怠らないようにしましょう!

  

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新型コロナは大型連休(GW)の観光業に大打撃!それでも自粛が求められる理由とは?

レイ・フロンティア 機械学習エンジニアの野島です。

レイ・フロンティア株式会社では、自動車や鉄道などの交通分野、人流データ等のマーケティング・リサーチ、人の動態分析を必要するヘルスケア、観光など、多様な分野に対して、データ分析力とシステム企画・開発力の両軸で、世界中の人々へ感動体験を提供していきます。
なお、現在では時勢を鑑み、COVID-19の感染防止に有用となる行動分析データを公開しております。

 

去る2020年4月7日に日本政府は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県のあわせて7都府県に「緊急事態宣言」を発令しました。緊急事態宣言が発令されている都府県の住民には、外出自粛が要請されています。宣言の効力は、大型連休が終了する5月6日までとなっています。

そこで今回は、昨年2019年の大型連休(4月27日から5月6日までの10連休)における実績移動データをもとに、

  1. 外出自粛による観光への影響
  2. 外出自粛を行わなかった場合の医療への影響

を分析しました。

 

本ブログは以下の構成になっています。

  

2019年大型連休の実績データの抽出

最初に、2019年大型連休の実績データを抽出します。

◾️エリア

日本全国

◾️日付

2019年4月27日(土) ~ 2019年5月6日(火)

◾️調査元

弊社アプリSilentLogより収集したデータに匿名化処理を施したもの

◾️抽出方法と内容

弊社技術ブログ「2020年3月二部グラフによる都道府県間の人口動態調査」にてご紹介した方法で、都道府県間の人流を抽出します。A県からB県へ移動した人数を抽出します。

 

外出自粛に伴う観光への影響の分析

観光分析① 緊急事態宣言が出されている都府県からの人流分析

緊急事態宣言が発令されている都府県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県)から他県の人流を分析します。

7都府県を地域ごとに3つに分類して分析します。

  1. 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
  2. 大阪府、兵庫県 
  3. 福岡県 

(1) 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県から他県への人流の内訳

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上位10府県は、

茨城県、静岡県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、愛知県、大阪府、新潟県、福島県

でした。

 

(2) 大阪府、兵庫県から他県への人流の内訳

f:id:reifrontier-blog:20200416135046p:plain

上位10都府県は、

京都府、奈良県、東京都、三重県、滋賀県、和歌山県、岡山県、愛知県、広島県、香川県

でした。

 

(3) 福岡県から他県への人流の内訳

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上位10都府県は、

佐賀県、熊本県、大分県、山口県、長崎県、東京都、広島県、大阪府、鹿児島県、宮崎県

でした。

 

緊急事態宣言により外出自粛が要請されていますので、抽出した都道府県への人流は大幅に縮小すると予想されます。

 

観光分析② オープンデータ観光庁データに基づく分析

人口推計データと旅行・観光消費動向調査データから、県人口10万人あたりの旅行者数を算出します。データは下記から入手しました。

◾️人口推計データ

出典:「人口推計」(総務省統計局)

http://www.stat.go.jp/data/jinsui/index.html

◾️旅行・観光消費動向調査データ

出典:「2019年4~6月期」集計表(確報)(観光庁)

https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shouhidoukou.html

 

県人口10万人あたりの旅行者数が多い順でのグラフは、下記のようになりました。

f:id:reifrontier-blog:20200416131817p:plain
上位10県は、

山梨県、長野県、和歌山県、栃木県、三重県、福島県、山形県、熊本県、大分県、京都府

でした。

 

1位の山梨県への流入元の内訳は下記グラフのようになりました。

f:id:reifrontier-blog:20200416131838p:plain
緊急事態宣言が発令されている都県からの流入が多いようです。

 

2位の長野県への流入元の内訳は下記グラフのようになりました。

f:id:reifrontier-blog:20200416131930p:plain
3位の和歌山県への流入元の内訳は下記グラフのようになりました。

f:id:reifrontier-blog:20200416132013p:plain
長野県と和歌山県も、緊急事態宣言が発令されている都府県からの流入が多いようです。

 

観光分析①の結果同様、県人口に対する旅行者が多い県には、緊急事態宣言が発令されている都府県からの流入(旅行者)が多いため、自粛による影響が大きいと予想されます。

 

外出自粛を行わなかった場合の医療への影響の分析

次に、仮に移動自粛を行わなかった場合に、緊急事態宣言が発令された都府県からの人流が医療に与える影響を分析します。

下記、厚生労働省のオープンデータにより、県人口10万人あたりの病床数を取得します。

◾️医療施設調査

出典:平成30年医療施設(動態)調査(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/79-1.html

 

県人口10万人あたりの病床数が少ない順でのグラフは、下記のようになりました。

f:id:reifrontier-blog:20200416132038p:plain
上位10県は、

神奈川県、埼玉県、愛知県、東京都、千葉県、滋賀県、岐阜県、静岡県、茨城県、栃木県

となりました。

 

3位の愛知県への流入元の内訳は下記グラフのようになりました。

f:id:reifrontier-blog:20200416132107p:plain
緊急事態宣言が発令されている都府県からの流入は上位ではありませんが、4位に東京都、5位に大阪府、6位に神奈川県となっています。

 

6位の滋賀県への流入元の内訳は下記グラフのようになりました。

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緊急事態宣言が発令されている都府県からは、2位に大阪府、4位に兵庫県となっています。

 

また、静岡県、茨城県、栃木県への流入は、前述の観光の分析にて、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県からの流入が上位に入っていました。

 

以上の分析により、移動の自粛を行わなければ、緊急事態宣言が発令された都府県から病床数の少ない県への流入により感染が拡大し、医療への影響が予想されます。

 

分析は以上となります。

外出の自粛が要請されていますが、要請を守り、感染拡大を抑えることが重要かと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

新型コロナウイルス(COVID-19)が1日でも早く終息することを願うばかりです。

 

 

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国の名古屋とばしに愛知県が独自の緊急事態宣言を発出した真意は?

レイ・フロンティアの佐藤です。

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2020年4月10日に県独自の緊急事態宣言を発出した愛知県。なぜ愛知県は県独自の緊急事態宣言を発することを選んだのか。国の緊急事態宣言の対象となった東京都と福岡県の繁華街と、愛知県の繁華街の人流を分析し確認しました。

■エリア
愛知県:名古屋駅から錦三丁目、栄を含む名古屋市の主要繁華街
東京都:新宿駅周辺と新宿歌舞伎町を含む繁華街一帯
福岡県:天神地区を中心とした繁華街一帯

■日付
2020年1月1日(水)~2020年4月13日(月)

■調査元
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■グラフ
2020年1月1日の標本数をベースライン100として相対値をプロットした

 

【愛知県:名古屋駅から錦三丁目、栄一帯】
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【東京都:新宿駅周辺と新宿歌舞伎町一帯】
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【福岡県:天神地区一帯】
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愛知県の代表的な繁華街の人流は、2020年2月後半から徐々に減少はしていました。
しかし東京都や福岡県に国の緊急事態宣言が発令された4月7日時点では、閑散というよりも一定数以上の賑わいが確認できます。
なお、4月7日時点での愛知県内の陽性者数は1日あたり20人前後でゆるやかに増加していました。
このような県内の繁華街の状況や陽性者数の増加傾向を踏まえて、愛知県では2020年4月10日に県独自の緊急事態宣言を発出したと考えられます。

2020年4月14日現在、国の緊急事態宣言は7都道府県が対象となっていますが、それは「対象都市ではないから外出を控えなくてもよい」ということではありません。新型コロナウイルス(COVID-19)に県境の概念はありません。

今は、わたしたちひとりひとりが自身の行動に注意すべき時期なのだと思います。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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2020年3月二部グラフによる都道府県間の人口動態調査

レイ・フロンティアの佐藤です。

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今回は都道府県間の移動者数を比較しました。

■エリア
全国
■日付
2020年3月2日(月)~2020年4月5日(日)
■調査元
弊社アプリSilentLogより収集したデータに匿名化処理を施したもの
■都道府県別人口参照元
統計局ホームページ
https://www.stat.go.jp/data/nihon/02.html

 

まず5週間の各都道府県の移動者数を出しました。
期間中に移動が多かったTOP20都道府県を表示しています。理由は断定出来ませんが、報道にもあった地方への移動も見受けられます。

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ちなみに、移動者数上位にある東京、京都、神奈川、滋賀、三重あたりはこの時期に限らず日頃から移動が多い地域のようです。

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※参考データ1

 

続いて移動者数が多かった都道府県TOP20のうち上位10エリアの流出移動者数、流入移動者数を週ごとに確認しました。

※移動者数を都道府県人口で割り、各都道府県最も高い数値を100とした
f:id:reifrontier-blog:20200410131404p:plain

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3月16日~3月22日の週に最も移動者数が増加している事がわかります。ここは春分の日を含む3連休(3月20~3月22日)のあった週で、COVID-19に対する気の緩みが一部の報道で指摘されていました。データより連休中の一定数の移動が確認でき、外出自粛が呼びかけられていましたが帰省や旅行へ出かけていた可能性も考えられます。

 

ブログを通じていくつか行動データを公開して参りましたので、ここで少し技術的な話もご紹介します。
今回都道府県間の移動者数を抽出しましたが、それを機械的に抽出する方法です。
A県からB県を経由しC県に移動した場合、A県からC県に移動したと抽出しています。
途中経由する都道府県の数は1県でも2県でも何県でも可能です。

方法としては以下の流れになります。

(ステップ1) ユーザーが滞在した地点の緯度経度から都道府県名を抽出します。

緯度経度から住所を抽出することを逆ジオコーディングと言います。
(ステップ2) 抽出した都道府県名を時系列に並べて配列にします。
(ステップ3) 全ユーザーに対して抽出した都道府県名の配列を「グラフ」という構造にモデル化します。
「グラフ」とは、頂点と頂点間の連結関係を表す枝で構成されるデータ構造です。
詳しくは以下をご参照ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95_(%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E6%A7%8B%E9%80%A0)

今回は、

  • 頂点を都道府県
  • 頂点(都道府県)間をユーザーが移動したら枝を設定

によりグラフを定義します。

この方法により、何万とある都道府県名の配列を、

  • 頂点数 = 47個 (都道府県数)
  • 枝数 = 47×46個 (双方向あるので都道府県数の組み合わせ数×2)

に縮小化できることになります。
また、グラフには数々のアルゴリズム(各種値を計算する方法)が存在しますので、それらを有効に利用することができます。

(ステップ4) 2頂点間の経路を抽出するアルゴリズムを利用し、頂点間(都道府県間)の移動したユーザーを抽出します。
2頂点間の経路抽出には、幅優先探索と呼ばれる手法を用いています。

都道府県間の移動者数を抽出する方法としては以上になります。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 
※参考データ1
【日本交通公社_旅行年報2018】

 

 

 

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