Rei Frontier Tech Blog

人流データの分析から位置情報技術・AI活用まで、調べたこと・作ったこと・考えたことを書いています。位置情報分析サービス「SilentLog Analytics」を提供する、レイ・フロンティア株式会社のブログです。

せかせか歩く街、のんびり歩く街。東京23区で1分あたりの歩数を比べた(2026年9月)

せかせか歩く街、のんびり歩く街。歩数と速さは、別の話。東京23区の歩くリズムを、足あとで表したイメージ

2026年9月1日〜14日に、レイ・フロンティアのスマートフォンアプリ SilentLog の利用者が記録した歩行区間で、東京23区の区役所周辺の23エリアを比べました。記録の少ない江戸川区を参考値として除いた22エリアで、1人ずつの平均を等しく扱って集計すると、1分あたりの歩数がいちばん多かったのは世田谷区のエリア(87.5歩)、いちばん少なかったのは足立区のエリア(78.4歩)です。ただし、上位どうしの差ははっきりせず、下位の顔ぶれは集計の仕方で変わります。一方、位置情報から計算した「歩く速さ」で並べると、順位は歩数とほとんど連動しませんでした。

東京23区の各エリアの1分あたりの歩数を、区の位置関係を保ったタイル図で表したもの。世田谷区87.5歩がいちばん多く、足立区78.4歩がいちばん少ない。東側の歩数の少なさは、そのエリアでの記録が1日だけの人の歩き方と重なっていた

この記事では、1分あたりの歩数の多さを、便宜的に「せかせか度」と呼びます。急ぐ気持ちを直接測ったものではなく、歩行区間全体の歩数を、区間の始まりから終わりまでの時間で割った値です。立ち止まっている時間も含むため、歩くテンポの速さだけでなく、歩みが途切れる頻度の違いも含んでいます。

世田谷区のエリア(松陰神社前駅の近く)は、記録の多い人の歩き方を中心に集計し直しても1位でした。下位はそうではなく、同じ集計では港区・渋谷区・中央区などが下位に入ります(あとで説明します)。足立区のエリア(梅島駅の近く)も、そこでの記録が7日以上ある人どうしで比べると、ほかのエリアとほとんど差がありません。

位置情報から計算した「歩く速さ」で並べると、世田谷区は22エリアの中でいちばん遅くなりました。速く見えたエリアの多くは、歩数は少ないのに、記録の上では1歩で長い距離を進んでいました。同じデータでも、何で測るかによって街の見え方が変わる、というのが今回いちばんの発見です。後半では、坂や信号の多さ、来ている人の顔ぶれといった手がかりから、歩数の差がどこで生まれているのかを、仮説を立てて探りました。

エリアは、各区の区役所から半径1.5km以内で、かつその区の中としました。区役所の周りを歩いたアプリ利用者の記録なので、区全体や区民を代表する数字ではありません。性別が分かる利用者の8〜9割は男性です。前回の記事とは場所・期間・対象範囲の切り出し方が違うので、数値を直接比べることもできません。

9月に公開した「東京駅前の歩行速度は3年で時速0.3km遅くなった」に続く、歩き方の調査です(前回の記事にも、10月に歩数で確かめ直した結果を追記しました。時速0.3kmの低下には、記録のされ方の変化が含まれている可能性があります)。今回は場所を東京23区に広げ、「街によって歩き方は違うのか」を比べてみました。

目次

調べ方

  • データ: 弊社サービス SilentLog が記録した歩行区間(区間ごとの歩数・所要時間・移動距離)
  • 取得・集計: 弊社の人流データ分析基盤(SilentLog Analytics MCP)でデータを取得し、集計しました
  • エリア: 各区役所の本庁舎から半径1.5km以内で、かつその区の中。区の内外は、国土地理院の住所の逆引き(逆ジオコーダ)で判定しました
  • 期間: 2026年9月1日〜14日
  • 1分あたりの歩数: 歩数÷所要時間。歩数はスマートフォンの歩数計の記録で、位置情報は使っていません。3分以上15分未満の歩行区間のうち、1分あたり40〜160歩の区間に限定しました(範囲外には、計測のぶれのほか、立ち止まりの多い区間なども含まれえます)
  • 位置情報で測った速さ: 移動距離÷所要時間。移動距離は、記録された緯度経度の点どうしの距離を足し合わせたものです。時速1.5〜12kmの区間に限った補助的な集計で、歩数の集計とは対象の条件が少し違います
  • 集計の単位: 1人ごとに平均を出してから、エリアの平均を出しています(記録の多い人に数字が引っ張られないようにするためです)
  • 人数: 23エリアで延べ12,180人(エリアごとの人数の合計)、歩行区間は83,174件。江戸川区は25人と少ないため順位の比較から外し、図に参考値として載せています

区役所を基準にしたのは、23区すべてに1か所ずつあり、共通の基準で場所を選べるからです。ただし、区役所の立地は区によって違います。繁華街のそばにある区もあれば、住宅地の中にある区もあります。「区の中心部どうしの比較」ではなく、「各区で同じルールで切り出した1エリアどうしの比較」として読んでください。

結果:今回の集計で歩数がいちばん多かったのは世田谷区のエリア

23区の各エリアの1分あたりの歩数。世田谷区87.5歩から足立区78.4歩まで

1分あたりの歩数が多かったのは、世田谷区(87.5)、千代田区(87.0)、板橋区(86.7)、江東区(86.3)、中野区(85.5)。少なかったのは、足立区(78.4)、墨田区(79.9)、荒川区(80.0)、葛飾区(80.1)、品川区(81.2)でした。いちばん多いエリアと少ないエリアの差は1分あたり9.1歩で、10分歩くと約90歩の差になります。

順位には幅があります。利用者を無作為に選び直して計算し直す方法(ブートストラップ)で見ると、世田谷区と千代田区はどちらも1〜5位で、どちらがいちばんかまでは言えません。一方、足立区は18〜22位で、少ない側であることははっきりしています。江戸川区は85.5歩でしたが、25人分の記録しかないため順位には入れていません。

冒頭のタイル図のとおり、位置関係で見ると、歩数が少ないエリアは東側(足立・葛飾・荒川・墨田)と、都心の南側(品川・大田・港)に集まりました。

2つ以上のエリアを歩いた3,402人について、本人の平均からのずれをエリアごとに集計しても、元の並びとよく似た並びになりました(順位相関+0.93)。エリアの差は、歩いている人の顔ぶれの違いだけでは説明しきれない可能性があります。ただし、時間帯や移動の目的の違いまでは分けられていません。

年齢との関係も見ました。エリアごとに、そこを歩いた人の平均年齢を出すと(年齢が分かる人のみ)、42.7歳(目黒区)から47.5歳(板橋区)までと幅が小さく、1分あたりの歩数とははっきりした関係が見えませんでした(順位相関+0.10)。足立区のエリアも、年齢が分かる42人の平均は44.4歳でした。ただし、平均が近くても年齢の構成は違いえます。足立区は年齢の構成をそろえた比較ができていません。年代別の比較は、後の「条件を変えても同じか」の節に載せています。

位置情報で測った速さでは、まるで違う並びになった

1分あたりの歩数と、位置情報で測った速さの散布図。ほとんど連動していない

正直に書くと、この分析は最初、位置情報で測った「速さ」で進めていました。その並びでは、品川区(時速4.34km)、港区(4.32)、渋谷区(4.29)、荒川区(4.26)、大田区(4.25)、新宿区(4.25)が速く、世田谷区(3.84)がいちばんゆっくりでした。

ところが、歩数と並べると、ほとんど連動していません(順位相関-0.09)。速さで上位の品川区や荒川区は、歩数では下位です。速さでいちばんゆっくりだった世田谷区は、歩数では1位でした。一方で、足立区のように、どちらで測っても少ない側にいるエリアもあります。

なぜずれるのか

1歩あたりの距離が1.2mを超える区間の割合と、位置情報で測った速さの散布図。順位相関+0.66

手がかりは、移動距離を歩数で割った「1歩あたりの距離」にありました。記録上の1歩あたりの距離は、全区間の中央値で0.77mでした。記録上の1歩あたりの距離が長い区間を比べる目安として、1.2mを超える区間の割合を調べると、エリアによっては1割以上ありました。

その割合が多かったのは、港区(13.2%)、大田区(12.2%)、渋谷区(12.1%)、荒川区(11.7%)、品川区(11.3%)、新宿区(10.4%)。速さの上位6エリアと同じ顔ぶれです。少なかったのは世田谷区と板橋区(どちらも5.1%)でした。速さとこの割合の順位相関は+0.66です。ただし、1.2mを超える区間を除いて計算し直しても、速さの並びはほとんど変わりませんでした(元の並びとの順位相関+0.93)。極端に長い区間だけでなく、1歩あたりの距離が全体に長いエリアほど速く見えていた、ということです。なお、速さと1歩あたりの距離は、どちらも同じ移動距離から計算しています。この相関だけでは、実際の歩幅の違いと記録の影響を区別できません。

同じ人が同じエリアの中を歩いた記録で、駅に近い記録(最寄りの鉄道駅から150m未満)と離れた記録(400m以上)も比べました。対象は、歩数と速さの両方の条件を満たす80,173区間のうち、同じエリアで両方の記録を持つ1,564人分です。駅の近くでは、位置情報で測った速さが時速0.33km速い一方で、1分あたりの歩数は1.8歩少なく、1歩あたりの距離は7cm長くなっていました。駅の近くで記録上の速さが高くなっていることは、歩数の増加では説明できません。

こうした差が、実際の歩き方の違いなのか、記録のされ方の違いなのかは、今回のデータでは分けられません。歩幅そのものは測っておらず、距離は位置情報から、歩数は歩数計から取っているためです。

1つ目の読み方は、実際に歩幅が違うというものです。1歩あたりの距離は、極端に長い区間だけでなく、真ん中の値(中央値)で見ても、港区0.82m、品川区0.79mに対して世田谷区は0.70mでした。

2つ目の読み方は、記録上の距離が伸びているというものです。高いビルの間や地下では位置がずれやすく、記録された点を結ぶと実際より長い線になります。エスカレーターや動く歩道では、歩数が増えないまま位置だけが進みます。駅の近くで、同じ人の歩数が減っているのに1歩あたりの距離だけが伸びていたのは、こちらの読み方に合います(推測)。歩数計が歩数を数えそこねた場合も、1歩あたりの距離は同じように長く出ます。

まとめると、位置情報で速く見えたエリアでは、記録上の1歩あたりの距離が全体に長くなっていました。それが実際の歩幅なのか記録の影響なのかは分かりません。位置情報で測った速さが誤りというより、距離の測り方の影響を受けやすい、別の物差しだと考えています。そこでこの記事では、距離の計算に左右されない、1分間に何歩進んだかを主な物差しにしました。

だれの記録を中心に見るかで、のんびり側の顔ぶれが変わった

位置情報で測るか歩数で測るかのほかにも、結果を大きく変える条件がありました。だれの歩き方を中心に見るか、です。

たとえば、あるエリアに歩行の記録が10件ある人と、1件だけの人がいたとします。この記事では、まず1人ごとに平均を出してから、それをエリアで平均しています。この場合、2人の歩き方は同じだけ結果に入ります。記録が少ない人も1人分として数える集計です。一方、記録を1件ずつまとめて平均すると、10件ある人の歩き方が結果の大半を占めます。記録の多い人の歩き方が中心になる集計です。

集計をこのように変えると、元の並びとの順位相関(1に近いほど同じ並び)は0.63まで下がりました。表の各欄は、左から歩数が多い順です。

だれを中心に見るか 歩数が多い5エリア 歩数が少ない5エリア
記録が少ない人も1人分として数える(この記事の集計) 世田谷・千代田・板橋・江東・中野 品川・葛飾・荒川・墨田・足立
記録を1件ずつまとめて平均する 世田谷・板橋・中野・北・杉並 中央・渋谷・墨田・大田・港

多い側は、世田谷・板橋・中野の3エリアがどちらにも入りました。大きく変わるのは少ない側で、下位5エリアのうち4エリアが入れ替わり、港・渋谷・中央などが入ります。

記録を1件ずつまとめて平均すると、記録の多い人の歩き方が強く表れます。港区や中央区が下位に来るのは、信号や人の多さで歩みが途切れやすいことが表に出るため、と読めます(推測)。一方、記録が少ない人も1人分として数える集計では、記録が少ない人の歩き方も、記録の多い人と同じだけ数に入ります。東側では、記録が少ない人がゆっくり歩いていました(後の東側の節で説明します)。どちらが正しいというより、何を知りたいかで使い分ける集計の違いです。

坂の多さとの関係は、平らな東側4区に支えられていた

標高のばらつきと1分あたりの歩数の散布図。順位相関+0.41

ここからは、歩数の差がどこから生まれているのかを見ていきます。まず、分析の最初に比べる指標として決めていた「坂の多さ(標高のばらつき)」「昼夜間人口比」「人口密度」の3つです。昼夜間人口比と人口密度は区全体の値で、それを区役所の周りのエリアに当てはめています。ただし、もともと速さと比べるために決めた指標なので、歩数との関係は探索的な結果として読んでください。

3つのうち、相関がいちばん大きかったのは坂の多さでした(順位相関+0.41)。起伏の大きいエリアほど、1分あたりの歩数が多い向きです。ただし、補正をかける前の検定でも、統計的にはっきりした関係とは言えません(p=0.06)。さらに、この関係は、平らで歩数の少ない東側4区(足立・葛飾・荒川・墨田)に支えられていました。東側4区を除いた18エリアでは、相関はほぼ0(-0.03)でした。また、東側4区を含む22エリアで、そのエリアでの記録が2日以上ある人だけで計算し直すと、+0.20(p=0.38)まで弱まります。東側の歩数の少なさは、後の節で見るように、そのエリアでの記録が1日だけの人の歩き方と重なっていました。平らだから歩数が少ない、とは言えなさそうです。

昼夜間人口比(夜の人口に対する昼の人口の割合。+0.19)と人口密度(+0.01)とも、はっきりした関係は見えませんでした。3つの指標のどれからも、エリアの歩数の差をはっきり説明するものは見つからなかったことになります。

なお、昼夜間人口比には、2020年の国勢調査にもとづく値を使いました。「2020年はコロナ禍の年で、数字が古いのでは」と思った方もいるかもしれません。私も同じ点が気になりました。国勢調査の昼間人口は、住んでいる人の数に、通勤・通学で出入りする人の数を足し引きして計算したものです(総務省統計局の説明による)。人が実際に昼間どこにいたかを数えた統計ではなく、2026年のいまの様子を示すものでもありません。

2025年の国勢調査にもとづく値は2027年5月までに公表される予定で、今回は使えませんでした。そこで、東京都が公表している2025年の予測値に置き換えて計算し直したところ、結果はほぼ同じでした(+0.18)。昼夜間人口比による23区の並びも、2020年の値とほとんど変わりません(順位相関0.997)。

信号機が多いエリアほど、テンポの速い区間の割合が低かった

ここから先は、分析のあとで追加した探索的な検証です。先に結論を書くと、信号機が多いエリアほど、1分あたり90歩以上のテンポの速い区間の割合が低い傾向がありました。ただし、この記事の歩数の順位そのものは、信号機の多さでは説明できませんでした。

まず、歩数の差の中身を分けてみました。歩行区間を、1分あたり90歩以上の区間と、それ未満の区間に分けています。90歩は分析のために決めた目安で、立ち止まったかどうかを判定する基準ではありません。

90歩以上の区間に限ると、平均はどのエリアも1分あたり101〜105歩ほどでした。ただし、区間を絞り込むと差はもともと小さく出やすいので、この数字だけで「テンポは同じ」とは言えません。はっきり違ったのは割合のほうで、90歩以上の区間は板橋区で58%、世田谷区で56%あったのに対し、港区では38%でした。

エリア別、1分あたり90歩以上の区間の割合。板橋区58%、世田谷区56%から港区38%まで

ただし、葛飾区のように、テンポの速い区間の割合は高めなのに、1分あたりの歩数は少ないエリアもあります。割合だけで歩数の多さが決まるわけではありません。

都心では信号や人の多さで歩みが途切れやすいのでは、という見方ができます。

この見方を確かめるため、OpenStreetMap(誰でも編集・利用できる地図データ)から信号機と横断歩道の位置を、国土数値情報から駅の乗降客数(2024年)を取り出し、エリアごとに数えました。エリアの面積は、地図を細かいマス目に区切って近似したおおよその値です。駅の乗降客数は、歩いた場所の混み具合を直接測ったものではありません。

信号機の密度と、テンポの速い区間の割合の散布図。順位相関-0.75

テンポの速い区間の割合は、信号機が多いエリアほど低い傾向がはっきり出ました(信号機の密度との順位相関-0.75)。駅の乗降客数(-0.77)や、横断歩道の密度(-0.69)とも同じ向きです。信号機がいちばん多いのは港区と中央区(1km²あたり約57か所)、少ないのは杉並区と中野区(12〜13か所)でした。

エリアの違いには、信号以外の要素も重なっています。そこで、同じエリアの中で、同じ人の記録どうしを比べました。記録された地点の周り200m以内にある信号機の数で、エリアごとに記録を3つに分け、多いほうの3分の1と少ないほうの3分の1を比べています(3,012人)。信号機が多い場所では、1分あたりの歩数が1.1歩少なく、テンポの速い区間の割合も3.5ポイント低くなっていました。小さな差ですが、信号の多い場所では歩みが途切れやすい、という見方と合います。

ただし、立ち止まった時間は直接測っておらず、信号の多い場所には人の多さなど別の条件も重なるため、信号が原因とまでは言えません。OpenStreetMapの登録の細かさが地域によって違う可能性もあります(推測)。また、1分あたりの歩数そのものの並び(世田谷区が多く、足立区や葛飾区が少ない)とは、信号機の密度ははっきりした関係がありませんでした(-0.13)。葛飾区は信号機が少ない側なのに歩数が少なく、東側の歩数の少なさには別の理由がありそうです(次の節で確かめました)。

東側の歩数の少なさは、そのエリアでの記録が1日だけの人の歩き方と重なっていた

信号機では説明できなかった、東側4区(足立・葛飾・墨田・荒川)の歩数の少なさについて、仮説を立てて1つずつ見ていきました。同じデータを見ながら立てた仮説で、独立した検証ではありません。先に結論を書くと、信号機や自転車、店舗、道の種類などの指標では、東側の少なさは説明できませんでした。目立ったのは、そのエリアでの記録が1日だけの人の歩数が、東側4区で特に少なかったことです。墨田区と荒川区では、その人たちのゆっくりした記録がスカイツリー周辺と日暮里駅周辺に集まっていました。記録が2日以上ある人だけで比べると、葛飾区は12位まで上がりましたが、足立区は21位のままでした。

まず、歩いている人の違いなのか、場所の違いなのかを見ました。東側4区と、西・北側の6エリア(世田谷・杉並・中野・練馬・板橋・北)の両方を歩いた86人で比べると、同じ人でも東側では1分あたりの歩数が7.4歩少なくなっていました。人の顔ぶれだけでは説明しきれない差です。場所の特徴や、そこを歩く目的の違いが手がかりになりそうです。次の表の「その他」は、東側4区を除いた18エリアです。

仮説 確かめ方 結果
自転車が多く、道を分け合っている 移動の記録に占める自転車の割合 東側は多め(4.8%、その他3.3%)だが、歩数とは連動しない(順位相関-0.15)
自転車の移動が「歩行」に紛れ込んでいる 1分60歩未満で時速6km超の区間の割合 ほぼ差がない(東側0.9%、その他0.8%)
信号待ち 信号機の密度 東側は多くない(1km²あたり24.9か所、その他29.4か所)
踏切待ち 踏切の密度、踏切の近くの記録 関係が見えない(+0.04)。OpenStreetMap上では、足立区のエリアに踏切の登録がない
商店街や買い物での歩き 店舗の密度、大型商業施設の近くの記録 同じ人の記録では、店舗の多い場所のほうが1分あたり1.2歩少ない。ただ、東側は店舗が少ない側なので、東側の少なさの説明にはならない。大型商業施設の近くと遠くでは、明確な差は確認できなかった
生活道路や路地が多い 道の種類ごとの長さの割合(OpenStreetMap) 東側は生活道路・路地などがやや多い(55%、その他49%)が、歩数とは連動しない(-0.07)。歩道の幅や有無は、地図への登録が少なく判定できなかった
川や公園での散歩 公園の密度、公園の近くの記録 東側は公園が多めだが、公園の近くと遠くで明確な差は確認できなかった(川は位置をおおよその点で測ったため判定を見送り)
歩いている人の年齢や時間帯 60歳以上の割合、平日の通勤時間帯の割合 歩数とは連動しない
地元の人の、生活のための歩き そのエリアで歩行記録のある日数 予想と逆だった(下で説明)

そのエリアでの記録が1日だけの人は、歩数が少なかった

手がかりになったのは、最後の仮説でした。そのエリアで歩いた記録がある日数(2週間のうち何日か)で人を分けると、そのエリアでの記録が1日だけの人は、7日以上ある人より、22エリア中21エリアでゆっくり歩いていました(例外は千代田区)。差は平均で1分あたり7.0歩です。記録が1日だけの人は、土日や昼間の記録が多いなど、歩く目的も違う可能性があります。また、記録のある日数は実際に来た日数とは限りません(何度も来ている人が、アプリの記録の残り方によって1日分しか残っていないこともありえます)。住んでいる場所も分からないため、どんな人たちなのかは推測するしかありません。

なお、ここから先の「記録が1日だけの人」「7日以上の人」は、いずれもそのエリアでの記録の日数で分けたもので、アプリ全体での記録の日数ではありません。

そのエリアでの歩行記録のある日数別の1分あたりの歩数。記録が1日だけの人ほど少なく、東側4区では特に少ない

東側4区で目立って少なかったのは、この「記録が1日だけの人」の歩数でした(東側76.0歩、その他の18エリア83.4歩)。7日以上の人どうしでは、ほとんど差がありません(87.0歩と87.9歩)。エリアごとの人数を合計すると、記録が1日だけの人の割合は東側4区で約57%、その他の18エリアで約53%で、大きくは違いません。

記録が1日だけの人がゆっくり歩いていた場所をたどると、2か所に集まっていました。墨田区の押上一丁目(東京スカイツリー、東京ソラマチ、すみだ水族館がある一角)と、荒川区の日暮里駅の周りです。この2か所で記録が1日だけの人の歩数は、1分あたり72歩前後でした。観光や、空港からの乗り換えでゆっくり歩いている、という読み方ができます(推測)。

計算の仕方 墨田区 荒川区 葛飾区 足立区
全員(もとの集計) 21位 20位 19位 22位
スカイツリー周辺と日暮里駅周辺(各300m)を除く 5位 8位 21位 22位
そのエリアでの記録が2日以上ある人だけ(全エリア同じ条件) 15位 18位 12位 21位

スカイツリー周辺と日暮里駅周辺を除くと、墨田区は5位、荒川区は8位まで上がりました。ただ、この2か所は結果を見てから選んで外したものです。そこで全エリアに同じ条件をかけ、記録が2日以上ある人だけで比べ直しました。東側4区とその他の18エリアの差は、1分あたり4.9歩から1.6歩に縮まりました。葛飾区も12位まで上がります(葛飾区は70人と少なく、もともと順位の幅は13〜22位でした)。東側の歩数の少なさのかなりの部分は、記録が1日だけの人たちの歩き方と重なっていた、と言えます。その人たちが観光客なのか、乗り換え客なのか、近くに住む人なのかまでは分かりません。

足立区も、だれの記録を中心に見るかで順位が変わる

足立区は、記録が2日以上ある人だけで比べても21位でした。ただ、記録の多い人の歩き方が中心になる集計(記録を1件ずつまとめて平均する)にすると、17位まで上がります。記録が7日以上ある人どうしでは、足立区のエリアは1分あたり86.0歩、ほかのエリアは87.8歩とほとんど差がなく、足立区では記録が1日だけや2〜6日の人が73〜78歩とゆっくりでした。記録が少ない人も1人分として数えるこの記事の集計では、この人たちの分も、記録の多い人と同じだけ数に入るため、影響が大きく出ます。足立区のエリアはもともと72人分の記録しかなく、記録の少ない人がなぜゆっくりなのかまでは突き止められませんでした。

例外だった千代田区

例外だった千代田区では、記録が1日だけの人のほうが、7日以上の人より1分あたりの歩数が多くなっていました。記録が1日だけの人どうしで比べると、千代田区の87.5歩は22エリアで最も多い値です。その人たちが集まっていたのは、大手町、神保町、水道橋といった乗り換え駅の周りです。

観光施設の近くではどうか

墨田区・荒川区と千代田区の違いは、立ち止まって見る場所か、通り抜ける場所かの違いかもしれません。そこで全エリアを対象に、博物館や名所などの観光施設(OpenStreetMapに登録されたもの)から150m未満の記録と、500m以上離れた記録を、同じエリアの中で比べました。比べられるだけの人数がそろったのは、記録が1日だけの人で12エリア、7日以上の人で14エリアです。

観光施設の近くでは、記録が1日だけの人で1分あたり2.7歩、7日以上の人でも3.9歩、歩数が少なくなっていました。比べた2つのグループのどちらでも、観光施設に近い記録のほうが歩数は少ない、という結果です。ただし、見物でゆっくりになったのか、そこを歩く人や道筋の違いなのかは分かりません。

そのエリアでの記録が1日だけの人について、墨田区・荒川区と千代田区を並べると、次のとおりです。

墨田区 荒川区 千代田区
記録が集まっていた場所 押上一丁目(東京スカイツリー周辺) 日暮里駅の周り 大手町・神保町・水道橋の乗り換え駅の周り
その場所での1分あたりの歩数 72歩前後 72歩前後 85歩前後
エリア全体で、観光施設から150m未満の記録の割合 73% 52% 36%

ゆっくりだった墨田区と荒川区では、観光施設の近くの記録が多く、千代田区では少なめでした。ただし、台東区では、記録が1日だけの人の記録の68%が観光施設の近くにありましたが、全員での歩数の順位は22エリア中14位でした。観光施設だけで説明できるわけではありません。

条件を変えても同じか

集計の条件を変えて、エリアの歩数の並び方がどれだけ保たれるかも確かめました。数字は元の並びとの順位相関で、1に近いほど同じ並びです。

変えた条件 元の並びとの一致
歩行区間を3分以上30分未満に広げる 0.99
男性だけにする 0.97
年齢の構成をそろえる(19エリア) 0.97
平日だけにする 0.93
土日だけにする 0.88
記録を1件ずつまとめて平均する(記録の多い人の歩き方が中心になる) 0.63

先に見た、だれの記録を中心に見るかを変える場合を除き、確かめた条件では並びはおおむね保たれました。年齢の構成をそろえた比較は、年代ごとの人数が足りない3区(板橋・足立・葛飾)を除いた19エリアで行っています。年齢が分からない利用者や、補正できなかったエリアへの影響は確認できていません。

年代による違いも小さかった

結果の節では、エリアの平均年齢と1分あたりの歩数に、はっきりした関係が見えないことを書きました。位置情報で測った速さとも、はっきりした関係はありませんでした(順位相関-0.05)。ここでは1人ずつ見ていきます。年齢が分かる2,910人について、1人ごとにすべてのエリアの記録を平均し、年代ごとに比べました。

年代 人数 1分あたりの歩数 位置情報で測った速さ
20代以下 217人 83.0歩 時速4.21km
30代 1,031人 84.6歩 時速4.15km
40代 494人 84.7歩 時速4.13km
50代 696人 84.7歩 時速4.16km
60代 402人 84.5歩 時速4.04km
70代以上 70人 83.6歩 時速4.06km

1分あたりの歩数は、どの年代も83〜85歩で、ほとんど差がありませんでした(年齢との順位相関+0.03)。位置情報で測った速さは、60歳以上で30〜50代より時速0.1kmほど遅くなっていました。ただし、年齢はアプリに登録された値で、年齢が分からない利用者は含まれていません。

まとめ:よくある疑問への答え

Q. 東京23区で、せかせか歩いているのはどの区? 2026年9月1日〜14日の SilentLog の歩行記録で比べると、1分あたりの歩数がいちばん多かったのは世田谷区のエリア(87.5歩)でした。ただし、千代田区(87.0歩)など上位のエリアどうしの差は小さく、どこが1位かまでは言えません。

Q. のんびり歩いているのはどの区? いちばん少なかったのは足立区のエリア(78.4歩)です。ただし、記録の多い人の歩き方を中心に集計すると、下位には港区・渋谷区・中央区などが入り、顔ぶれが変わります。

Q. 位置情報で測った速さと歩数は、なぜ違う結果になるの? 位置情報で測った速さで並べると、歩数とはほとんど連動しませんでした(順位相関-0.09)。速く見えたエリアでは、記録上の1歩あたりの距離が全体に長くなっていました。実際の歩幅の違いなのか、高いビルの間や地下での位置のずれなど記録の影響なのかは、区別できません。

Q. 信号が多い街ほど、ゆっくり歩く? 信号機が多いエリアほど、1分あたり90歩以上の区間の割合が低い傾向がありました(順位相関-0.75)。ただし、立ち止まった時間は直接測っておらず、信号が原因とまでは言えません。エリアの歩数の順位そのものとも、はっきりした関係はありませんでした。

Q. 東側の区の歩数が少ないのは、平らだから? 平らだから、とは言えなさそうです。東側4区の少なさは、そのエリアでの記録が1日だけの人の歩き方と重なっていて、記録が2日以上ある人だけで比べると、ほかの18エリアとの差は1分あたり4.9歩から1.6歩に縮まりました。

Q. 年齢で歩き方は変わる? 今回の SilentLog 利用者のうち、アプリに登録された年齢が分かる2,910人では、年代ごとの1分あたりの歩数は83〜85歩で、ほとんど差がありませんでした。位置情報で測った速さは、60歳以上で30〜50代より時速0.1kmほど遅くなっていました。年齢が分からない利用者は含みません。

AIと一緒に分析した話

この記事の集計と図は、AIと一緒に作りました。私が担ったのは、問いを決めることと、公開してよい表現を選ぶことです。AIの作業は別のAIに点検させ、区の範囲の取り方や年齢のそろえ方の誤りを直しました。記事の数値も、別のAIが集計ファイルと突き合わせて確認しています。途中で私が「もう一段掘り下げられないか」と頼んだところ、AIが歩数でも確かめ直し、記事の結論そのものが変わりました。社内のデータを分析するときも、この分担はそのまま使えると感じました。何を確かめたいかを人が決め、手を動かす作業と点検をAIに任せる形です。AI活用のご相談では、この分担をお客様の業務に合わせて組み立てるところからお手伝いしています。

この調査の限界

  • 区全体や区民の代表ではありません。区役所から半径1.5km以内を歩いた、アプリ利用者の記録です
  • 利用者に偏りがあります。性別が分かる利用者の8〜9割が男性で、性別や年齢が分からない利用者も4〜5割います。年齢の構成をそろえた確認は、年代ごとの人数がそろう19エリアに限られます
  • 歩数にも限界があります。歩数計の数え方は、スマートフォンの機種や持ち方で変わりえます。機種の構成がエリアごとに違うかは確認していません。立ち止まりの時間を含む区間では歩数が少なめに出る一方、3分未満に分かれた区間は集計に入りません。区間の下限(3分)や歩数の範囲(1分あたり40〜160歩)を変えた確認はしていません
  • 歩数による比較は、仮説を探す段階の結果です。どの物差しで比べるかをデータを見たあとで決めたため、たまたまの差を拾っている可能性があります。別の時期や場所で確かめるまでは、ひとつの見方として読んでください
  • 2週間・9月だけの記録です。季節や天気による違いは見ていません。来年の同じ時期に同じ結果になるかも、まだ確かめていません
  • 公開しているのは地域別の集計結果です。個々の利用者の記録は載せていません。SilentLog の利用規約(第14条第2項)に基づき、個人を特定できない統計的な情報として公開しています

おわりに

23区の歩き方の違いそのものは、すぐに仕事に役立つ話ではないかもしれません。それでも、同じデータを位置情報で測るか歩数で測るか、だれの記録を中心に集計するかで、街の見え方がまるで変わったのは、個人的に「なるほど」と思えた結果でした。データを仕事に使うときにも、見落としやすい点だと感じています。

この種の比較は、現地調査や追加の分析で確かめたい仮説をつくる材料になります。一方で、この記事の数字だけで、売上や出店の向き不向き、歩きやすさの良し悪しを判断することはできません。季節を変えて同じ比較をやり直すことも、今後試してみたいと考えています。

比べてみたいエリアと知りたいことがあれば、こちらからご相談ください。データの量を確かめたうえで、比較できるかどうかをお伝えします。記録の少ない地域や、利用者の偏りが気になる場合は、お客様がお持ちのデータや、通信キャリアなどが提供する人流データと組み合わせて分析し、数字の確かさを高めることもできます。データを業務に取り入れる段階では、AI活用診断や小規模な実証もお手伝いしています。

あなたが比べてみたいエリアでは、どんな街の違いを確かめたいですか。

前回の調査はこちらです:東京駅前の歩行速度は3年で時速0.3km遅くなった ― 人流データでみる2023年→2026年

出典

歩行記録は2026年9月のものです。公的統計は、項目ごとに調査年が異なります。

東京駅前の歩行速度は3年で時速0.3km遅くなった ― 人流データでみる2023年→2026年

時速5.01kmから時速4.71kmへ。東京駅前は全年代で歩くのが遅くなった

2026年10月11日 追記:公開後に同じ範囲のデータを取り直し、スマートフォンの歩数計による「1分あたりの歩数」でも確かめました。歩数は2023年と2026年でほとんど変わっていませんでした(どちらも約81歩/分)。位置情報で測った速さの低下には、移動距離の記録のされ方の変化が含まれている可能性がありますが、原因はまだ切り分けられていません。詳しくは末尾の「計測側の留保と、歩数での再確認」をご覧ください。

2024年2月に公開した「2023年のデータをもとに歩行速度を調査/年代・地域別」は、いまでも多くの方に読まれている記事です。あれから3年近く経ち、「歩く速さは変わったのか」を確かめたくなりました。

今回は前回と同じテーマを、同一手法で2つの年を測り直す定点比較という形でやり直します。前回記事は47都道府県・通年の集計でしたが、今回は分析経路を弊社の人流データ分析基盤(SilentLog Analytics MCP)に変えたため、集計の物差しが前回とは異なります。そこで前回の数値との直接比較はせず、2023年6月と2026年6月の両方を今回の物差しで測ることで、条件を揃えました。

結論を先に書くと、位置情報で測った東京駅前の徒歩速度は、3年で時速0.3km下がっていました。しかも特定の年代ではなく、20代から70代以上まで全年代でそろって、です。この記事では、その事実確認と、「なぜか」をどこまで絞り込めるかを、公的なオープンデータと突き合わせながら見ていきます。

調査方法

  • データ: 弊社サービス SilentLog が記録した歩行セグメント(区間ごとの移動距離・所要時間・歩数)
  • 分析経路: 弊社の人流データ分析基盤(SilentLog Analytics MCP)でデータを取得し、集計・検証まで一気通貫で実施
  • 地点: 東京駅・大阪駅・富山駅を中心とした範囲。取得件数の上限により、東京・大阪は駅から実質200〜300m圏、富山は市街地のより広い範囲(最大10km)がサンプルの実態です。このため都市間の比較は「駅前どうし」で条件が近い東京・大阪に限定し、富山は同一都市内の2年比較のみに使います
  • 期間: 2023年6月1日〜30日と2026年6月1日〜30日
  • 「徒歩」の定義: 3分以上30分未満の歩行セグメント。速度は移動距離÷所要時間で算出し、時速1.5〜12kmの範囲外は計測ノイズとして除外。移動距離は、記録された緯度経度の点どうしの距離を足し合わせたものです
  • 集計単位: 1ユーザー1平均に集約してから全体平均を出しています(よく歩く人にデータが引っ張られるのを防ぐため)
  • 人数: 東京2,079人→2,025人、大阪1,063人→1,020人、富山132人→140人(各年・徒歩の平均を持つユーザー数)

測っている場面が都市で違う ― サンプル範囲の模式図

なお、この数値は弊社サービス利用者の集計であり、日本人全体の代表値ではありません。制約の詳細は記事末尾にまとめました。

結果1: 東京駅前は「全年代そろって」遅くなった

東京駅周辺・徒歩 2023年6月 2026年6月 差
全体平均 時速5.01km 時速4.71km -0.30km
20代 4.84 4.73 -0.11
30代 5.04 4.71 -0.33
40代 5.08 4.60 -0.48
50代 5.07 4.75 -0.32
60代 5.01 4.64 -0.37
70代以上 4.64 4.55 -0.09

東京駅前・年代別の徒歩速度。全年代で低下

時速0.3kmの低下は、サンプル数(両年とも約2,000人)を踏まえると誤差では説明できない差です。興味深いのは、特定の年代ではなく全年代で低下していることです。もし「高齢化で平均が下がった」のなら、年代別に見れば各年代の速度は変わらないはずですが、そうなっていません。実際、年齢が判明しているユーザーの平均年齢は両年とも45.6歳で同一でした。

結果2: 大阪も緩やかに低下。ただし両年とも東京より速い

大阪駅周辺・徒歩 2023年6月 2026年6月 差
全体平均 時速5.46km 時速5.31km -0.15km

「大阪の人は歩くのが速い」とよく言われますが、駅前どうしの比較では両年とも大阪が東京を時速0.5km前後上回りました。低下幅は東京の半分で、統計的には差があると言える水準ですが、東京ほど鮮明ではありません。

結果3: 富山は横ばい(誤差の範囲)

富山駅を中心とした市街地では時速4.12km→4.31kmと、むしろ上向きの数字が出ましたが、人数が132〜140人と少なく、誤差の範囲です。なお富山の数字が東京・大阪より遅いのは「富山の人がゆっくり歩く」ことを意味しません。東京・大阪のサンプルが急ぎ足の多い駅前に限られるのに対し、富山は生活圏の広い範囲を含むためで、測っている場面が違います。

ここで注目したいのは、遅くなったのは駅前の2都市だけで、市街地全体を測った富山では起きていないことです。「日本人全体が遅く歩くようになった」のではなく、駅前という場所に固有の何かが起きている——そう考える最初の手がかりになります。

検証1: 天候では説明できない(気象庁データ)

「2026年の6月は雨が多かっただけでは?」という疑問を、気象庁の過去の気象データ(東京・大阪・富山の各観測所、日ごとの値)で確かめました。

6月の天候 降水日数(1mm以上) 総降水量 平均気温
東京 2023 / 2026 15日 / 16日 347mm / 437mm 23.2℃ / 21.5℃
大阪 2023 / 2026 14日 / 14日 262mm / 335mm 23.8℃ / 23.4℃
富山 2023 / 2026 13日 / 11日 213mm / 130mm 22.7℃ / 22.4℃

雨の日数はほぼ同じでした。東京の総降水量は2026年のほうが90mm多いものの、これは特定の大雨日に集中したもので、「歩く日」の条件を大きく変えるのは日数のほうです。気温はむしろ2026年のほうが1.7℃涼しく、歩きやすい条件だったはずです。「天候が悪かったから遅くなった」という説明は成り立ちません。

検証2: 「体力が落ちた」でも説明しにくい

年齢構成が同一であることは先に書きましたが、「同じ年代でも体力が落ちているのでは」という可能性もあります。ただ、スポーツ庁の体力・運動能力調査では、高齢者の体力はむしろ長期的な向上傾向が報告されており、3年間で全年代の歩行能力が一斉に下がったと考えるのは不自然です。体力説も主因としては考えにくいと見ています。

仮説の核心: 遅くなった中身は「歩幅」だった

ここからが今回いちばん面白かった発見です。SilentLogのセグメントには歩数が記録されているため、速度の低下を歩幅(1歩の長さ)× ピッチ(1分あたりの歩数)に分解できます。歩数が正常に記録されたセグメントに限った補助分析(東京・2023年1,686人/2026年1,757人)の結果がこれです。

歩幅は-1.5cm、ピッチは変わらない

東京駅前 2023年6月 2026年6月 変化
歩幅 87.2cm 85.7cm -1.5cm
ピッチ 85.7歩/分 85.7歩/分 ±0.0

足の運びのテンポはまったく同じまま、1歩だけが短くなっていました。もし「みんな急がなくなった」のなら、通常はピッチも一緒に落ちます。ピッチを保ったまま歩幅だけが縮むのは、前が詰まっていて歩幅を伸ばせない——つまり混雑した空間の歩き方に近い変化です。

(追記)ただし、この補助分析での速度の低下は時速0.08kmで、全体の0.30kmのごく一部です。残りの多くは、歩き方ではなく移動距離の記録のされ方の変化によるものとみています。ただし、原因はまだ切り分けられていません(末尾「計測側の留保と、歩数での再確認」)。

では、何が変わったのか ― 考えられる要因は1つではない

観測対象であるSilentLogの利用者は、ほぼ国内在住の方です。つまりこの3年で「測っている相手」は変わっていません(年齢構成も同一でした)。変わったのは、その人たちが歩く駅前の環境のほうだと考えられます。

ただし、候補になる要因は1つではありません。公的データで確認できる範囲で並べると、次のようになります。

訪日客+52%、雨はほぼ同じ、気温はむしろ涼しい

仮説 中身 今回のデータとの整合
① 歩行者密度の上昇 訪日客の増加を含む駅前の人出回復で、物理的に速く歩けない 整合(歩幅だけ縮みピッチ維持。密度が上がった空間の典型的な歩き方。ただし説明できるのは低下のごく一部。末尾の追記)
② 歩行者の混在 大きな荷物の旅行者・道を探す人が増え、流れが乱れて追い越し・減速が増える 整合(①と同時に起きる。駅は旅行者が最も集中する場所)
③ 工事による動線制約 仮囲い・迂回・道幅の減少で、そもそも真っ直ぐ速く歩けない 整合(東京・大阪の両駅前で大規模工事が同時進行中)
④ 歩きスマホ等の行動変化 画面を見ながらの歩行が増えれば速度は落ちる 弱い(歩きスマホは通常ピッチも落とすが、ピッチは維持されていた。増加を示す直近の統計も確認できず)
⑤ 計測環境の変化 高層化・地下動線によるGPS環境の変化や計測ロジックの更新 強い(追記:低下の多くに関わっているとみられる。末尾の節)

裏付けを個別に見ます。

① 人出の回復。 日本政府観光局(JNTO)の統計では、訪日外国人は2023年6月の207万人から2026年6月には315万人へ、52%増えました。東京駅・大阪駅は新幹線と空港アクセスの結節点で、増えた人出が最初に集中する場所です。

駅そのものの利用者数でも確認できます。鉄道会社が公表する1日平均乗車人員は、次のとおり増加が続いていました。

駅(乗車人員/日) 2023年度 2024年度 増加率
東京駅(JR東日本) 403,831人 434,564人 +7.6%
大阪駅(JR西日本) 367,419人 375,503人 +2.2%

※公表は年度単位のため、比較期間(2026年6月)の値はまだ公表されていません。測定期間に向かって駅の利用が増え続けていた、という傍証として読んでください。

ここで注目したいのは対応関係です。駅利用の増加率が大きい東京(+7.6%)ほど速度低下も大きく(時速0.30km減)、増加が緩やかな大阪(+2.2%)は低下も小さい(同0.15km減)。混雑仮説と向きが揃っています。

利用が増えた駅ほど、歩く速さの下がり幅も大きい

③ 駅前の工事。 東京駅周辺では高さ日本一となるTorch Towerを含む大規模再開発が2023年に着工し、2026年現在まさに工事の最盛期です。大阪駅北側でもグラングリーン大阪(うめきた2期)の工事が2027年度の全体竣工に向けて続いています。遅くなった2つの駅前は、どちらも工事の真っ最中なのです。

④ については、MMD研究所の定点調査など歩きスマホに関する調査は存在するものの、この3年間で増えたことを示す直近のデータは確認できませんでした。また歩きスマホは歩幅と一緒にテンポ(ピッチ)も落とすのが一般的で、「ピッチが完全に維持されている」今回の観測とは噛み合いません。補助的な候補にとどめます。

重要なのは、①〜③は互いに排他的ではなく、同じ時期に同じ場所で同時に起きていることです。どれか1つを主因と断定するのではなく、複数の環境変化が重なった複合的な結果と考えるのが、今回のデータに対して最も誠実な読み方だと考えています。

切り分けの手がかりは、時間が与えてくれます。グラングリーン大阪は2027年度に、Torch Towerは2028年に工事が終わります。工事完了後も速度が戻らなければ「人出」、戻れば「工事」の寄与が大きかったことになる。定点で測り続ける価値は、まさにここにあります。

計測側の留保と、歩数での再確認(2026年10月追記)

歩幅の分析に使った「歩数が正常に記録されたセグメント」に限ると、速度の低下幅は時速0.08kmと、全体の0.30kmより小さくなります。公開時はこれを「低下幅の一部に計測条件の変化が混ざっている可能性がある」と書いていましたが、その後の再確認で、混ざっているのは一部にとどまらないとみています。

きっかけは、続けて行った東京23区の歩き方の調査です。この記事の移動距離は、記録された緯度経度の点どうしの距離を足し合わせたものです。そのため、位置のぶれや、エスカレーターのように歩かずに進む移動があると、長めに記録されます。そこで東京駅前の2023年6月と2026年6月のデータを同じ範囲で取り直し、位置情報を使わない「1分あたりの歩数」で比べ直しました。

東京駅前(取り直したデータ) 2023年6月 2026年6月 変化
位置情報で測った速さ 時速4.97km 時速4.68km -0.29km
1分あたりの歩数 81.0歩 81.0歩 変化なし
記録上の1歩あたりの距離(移動距離÷歩数) 1.04m 0.98m -6cm
1歩あたりの距離が1.2mを超える区間の割合 29% 23% -6ポイント

※取り直したデータは、公開時とは範囲の切り出し方が少し違うため、速さの値がわずかに異なります。歩数は歩数計の記録が正常な区間(1分あたり40〜160歩)の値で、前の節の「ピッチ」とは対象の区間が違います。

足を運ぶテンポは、3年でまったく変わっていませんでした。変わったのは記録上の1歩あたりの距離で、とくに1歩1.2mを超えるような長い記録が減っています。分布で見ると、短い側(下位10%)はほぼ変わらず(-1cm)、長い側ほど大きく縮んでいました(上位5%の境目で約-10cm)。1歩1.2mを超える記録は、前の節で見た歩幅(85〜87cm)より4割ほど長く、その多くは移動距離が長めに記録された区間とみられます(推測)。1歩1.2mを超える区間を除くと、速さの低下は時速0.08kmにとどまります。

両年に記録がある同じ人(327人)で比べても、歩数は変わらず、記録上の1歩あたりの距離が約11cm縮んでいました。同じ人の歩くテンポが変わらないまま、記録上の1歩あたりの距離だけが縮んでいることから、記録のされ方の変化(端末、測位の精度、アプリの記録処理、駅前の高層化や工事による電波環境の変化など)が大きく関わっているとみています。一方で、工事や混雑で実際の歩幅が縮んだ分も含まれている可能性があり、今回のデータでは切り分けられません。

まとめると、「東京駅前は3年で時速0.3km遅くなった」は、位置情報で測った記録としては正しいものの、その多くは記録のされ方の変化によるものとみています。1歩1.2mを超える区間を除くと、速さの低下は時速0.08kmでした。ただし、工事などで実際の歩き方が変わった分との切り分けはできていません。前の節で挙げた人出や工事の影響も、この小さな幅の中で考える必要があります。東京と大阪で比べた「駅の利用が増えた駅ほど低下が大きい」という対応も、記録のされ方の影響を含んだ数字どうしの比較です。なお、大阪・富山は歩数での再確認をしていません。富山では速さが下がっていないため(結果3)、端末やアプリの記録処理といった全国共通の変化だけでは説明できない可能性もあります。

この調査の制約

  • 弊社サービス利用者のデータであり、性別構成は男性に大きく偏っています(性別判明ユーザーの8割超が男性)。年齢が判明しているのは各都市の55〜58%です
  • 東京・大阪は駅前という特殊な場面の速度です。通勤・乗り換えの歩行が多く含まれます
  • 計測はスマートフォンのセンサーによる推定です
  • 統計的な代表性を持つ標本設計ではありません

おわりに

今回の分析は、弊社の人流データ分析基盤(SilentLog Analytics MCP)に、気象庁・JNTO・スポーツ庁のオープンデータを重ねることで、「観測された事実」と「説明できること・できないこと」を切り分けながら進めました。単一のデータで断定するのではなく、公的データで仮説を1つずつ消していく——この進め方自体が、人流データ分析の実務だと思っています。

同じ手法で毎年6月に測れば、「街を歩く速さ」という日常の変化を定点で追いかけられます。来年は、位置情報で測る速さと歩数の両方で測り直します。

人流データを使った調査・分析にご関心のある方は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。


出典・参考 - 歩行データ: 弊社SilentLogの記録(2023年6月・2026年6月、各駅を中心に取得) - 天候: 気象庁 過去の気象データ(日ごとの値・降水日数は1mm以上) - 訪日外客数: 日本政府観光局(JNTO) 2023年6月推計値・2026年6月推計値 - 体力の長期傾向: スポーツ庁 体力・運動能力調査 - 東京駅前の再開発: 日経クロステック「トーチタワーに首都高地下化、再開発ラッシュで日本橋・八重洲が激変」 - 前回記事: 2023年のデータをもとに歩行速度を調査/年代・地域別

冬がいちばん賑わう街。データで読む岩手県八幡平市の「季節のリレー」

岩手県の観光は、夏が本番です。県全体の観光入込客数は7〜9月が年間で最も多く、逆に1〜3月は最も少ない。雪深い北東北では自然なサイクルです。

ところが、その岩手県に「1月と2月が年間のピーク」という街があります。県北西部、秋田県境の高原の街、八幡平市です。

今回、当社の人流分析基盤SilentLog Analyticsのログと、岩手県の観光統計、総務省の人口移動データを重ねて、この街の一年を読んでみました。見えてきたのは、冬のスキー、初夏の絶景、秋の紅葉と、季節ごとに主役が入れ替わりながら一年が回っていく「季節のリレー」の構造です。八幡平市にお住まいの方、市の観光や移住に関わる方に、自分の街を映す鏡として楽しんでいただければうれしいです。

この記事で使ったデータ

  • 岩手県「令和6年版岩手県観光統計概要」の市町村別・月別観光入込客数
  • 総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」2025年(令和7年)の市区町村別データ
  • 当社SilentLog Analyticsの人流ログ(市内4地点の定点観測)

数値の取得条件と読み方の注意は、記事末尾の「データについて」にまとめました。

県全体とは真逆の季節リズム

まず、公的統計で八幡平市の一年を眺めます。

【図1】月別観光入込客数(令和6年)

年間の観光入込客数はおよそ155万人回(令和6年)。県内33市町村では盛岡市や一関市、花巻市などに次ぐ規模で、前年からは8%伸びています。

注目したいのは月別の形です。最も多いのが1月の20.8万人回、次いで2月の19.7万人回。県全体では冬(1〜3月)が最小シーズンなのに、八幡平市だけを見ると冬が年間の頂点にきます。牽引役は、国内有数の規模を誇る安比高原のスキーリゾートです。

そして10月に17.4万人回の第3の峰。八幡平の紅葉シーズンです。夏(8月)の13.1万人回よりも、秋の山のほうが人を集めています。

冬の安比は「泊まりがけ」の濃い滞在

人流ログで安比高原一帯(半径3km)を見ると、冬の賑わいの質が分かります。

2月の滞在ログは8月のおよそ2.7倍。さらに曜日別では金曜と土曜の2日間にログの約7割が集中していました。週末に来て、滑って、泊まる。典型的なウィークエンドリゾートの動きです。

面白いのは「1人あたり」の見方です。冬は1人あたりの滞在記録が夏の約5倍ありました。冬の来訪者は連泊や長時間滞在でエリア内に濃く足跡を残すのに対し、夏は立ち寄り型の軽い訪問が中心という対比です。裏を返すと、夏の安比には「来てはいるが、まだ長く滞在してもらえていない」余地が残っている、という読み方もできます。

初夏、主役は山頂へ。ドラゴンアイの集客力

雪解けの季節になると、人の流れは山頂に移ります。

【図2】八幡平山頂一帯の人流指数(真夏=100)

八幡平山頂・見返峠・藤七温泉を含む一帯の人流を季節ごとに比べると、最も多いのは真夏ではなく、5月下旬から6月中旬でした。指数にして真夏の2倍以上です。

この時期の主役は「八幡平ドラゴンアイ」。山頂近くの鏡沼が雪解けの途中で竜の目のように見える現象で、SNSを通じて全国に知られるようになりました。夏山シーズン本番を上回る人流の峰がここにできていることが、ログからはっきり読み取れます。

紅葉の季節(9月下旬〜10月下旬)も真夏の約1.5倍。山頂一帯に限れば「夏より、春と秋」。これがデータの答えでした。

なお冬の山頂一帯には人流の記録がありません。山頂へ通じる八幡平アスピーテラインは例年11月上旬から4月中旬まで冬季閉鎖されるためです。半年近く閉ざされるからこそ、春の開通は雪の壁の間を走る「雪の回廊」として毎年の風物詩になり、その直後にドラゴンアイの季節がやってきます。閉ざされる時間の長さが、開く瞬間の価値を際立たせている構図です。

暮らしの圏は、観光の波と別のリズムで回る

【図3】生活圏の季節安定

観光地のログが季節で大きく揺れる一方、市役所のある大更駅周辺の生活圏はまったく違う顔を見せました。

冬と夏でログの量はほぼ同水準。時間帯で見ると朝6時から夜22時まで途切れなく分布し、特定の時間に偏りません。通勤、買い物、暮らしのリズムがそのまま出た、生活圏らしいデータです。

これは移住を考える人にとって案外重要な情報だと思います。八幡平市では、観光のピークが押し寄せるエリア(安比、山頂、焼走り)と日々の生活圏(大更周辺)が地理的に分かれています。観光シーズンの賑わいと静かな日常が、同じ市内で無理なく両立している。データはそういう街の構造を示しています。

人の流れ。1年で443人が移り住んだ街

人口移動のデータにも、この街らしさが出ています。

 

【図4】年齢別転入者数(2025年)

2025年の1年間に、市外から八幡平市へ移り住んだ人は443人。年齢別に最も多いのは20代前半の99人で、20〜34歳だけで215人と、転入者のほぼ半分を若い世代が占めます。進学や就職で出ていく数のほうがまだ多く、転出は569人、差し引きでは126人の転出超過です。ただ、これは全国の地方都市に共通する構造で、八幡平市に限った話ではありません。むしろ「毎年これだけの若者が新しく入ってきている」ことのほうが、あまり知られていない事実だと思います。

もうひとつ目を引くのが50代以上です。50〜54歳は+12人、55〜59歳は+7人、65〜79歳も合計+11人と、この世代は出ていく人より入ってくる人のほうが多い。キャリアの後半や退職後の暮らしの場所として、この街を選ぶ人が確かにいる。「大人に選ばれる街」という一面が、統計に表れています。

この転入の中身をもう一段見ると、20代前半の99人の内訳は日本人64人、外国人35人でした。外国人全体では転入90人・転出82人の8人転入超過で、若い転入の一部を外国人が担っています。国際的な人気が高まる安比高原のリゾート雇用と関係している可能性がありますが、この点はデータだけでは断定できないので、仮説にとどめておきます。

データが示す余白

読み終えた統計から、伸びしろと読める箇所を3つ挙げます。

1年でいちばん静かな月は11月(8.8万人回)でした。紅葉が終わり、スキーが始まる前の端境期です。次に静かなのは7月(8.6万人回)。梅雨と夏休み前が重なる時期です。二大シーズンに挟まれたこの2つの谷は、見方を変えれば、新しい呼び物がそのまま上積みになる時期だとも読めます。

そして年間の入込客数は、コロナ前(令和元年の190万人回)と比べるとまだ8割強の水準です。回復は着実に進んでいて、伸びる余地もまだ残っている。データからは、そんな現在地が見えます。

まとめ

4つの定点と3つの統計から見えた八幡平市は、こんな街でした。

  • 県全体の観光が夏型なのに対し、冬が年間ピークという独自のポジション
  • 冬の安比、初夏のドラゴンアイ、秋の紅葉と、季節ごとに主役が入れ替わる「季節のリレー」
  • 観光の波と干渉しない、静かで安定した生活圏
  • 毎年400人超が新しく移り住み、転入の最多は20代。50代以上は転入超過

ひとつの巨大なピークに頼らず、季節ごとの主役がバトンをつないで一年が回る。訪れるなら「いつ来ても、その季節の主役がいる」街であり、暮らすなら「観光の賑わいと日常が干渉しない」街。データは八幡平市のそんな二つの顔を教えてくれました。

データについて

  • 観光入込客数: 岩手県「令和6年版岩手県観光統計概要」表4・表5(市町村別・月別)。「人回」は延べ人数の単位で、同じ人が複数の観光地点を訪れるとその数だけ数えます
  • 人口移動: 総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」2025年(令和7年)年報 表11-1〜11-3(市区町村別・移動者)
  • 人流ログ: 当社SilentLog Analyticsによる市内4地点(安比高原・八幡平山頂一帯・焼走り・大更駅周辺、半径2〜3km)の定点観測。2025年9月〜2026年8月の各シーズン、日本時間、移動手段未判定のログを含む全行動種別で集計
  • 人流ログは位置情報アプリ利用者のデータにもとづくパネルデータです。利用者構成は男性・50代以上に偏りがあり、数値は地域全体の来訪者数そのものではありません。この記事の人流ログは、実数ではなく倍率・指数で示しています

この記事の人流分析は、当社の人流分析基盤「SilentLog Analytics」のMCP版を使い、AIアシスタントとの対話形式で行いました。人流データを使った地域や商圏の分析に関心のある自治体・事業者の方は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

都道府県87%、市区町村30%。自治体の生成AI導入で、差はどこに生まれているのか

都道府県87.2%、指定都市90.0%、その他の市区町村29.9%。総務省が公表している生成AIの導入率です。同じ国の、同じ制度の下にある組織で、これだけ開いています。

レイ・フロンティア代表の田村です。このたび総務省の制度で、地方公共団体のDX関係アドバイザーとして登録されました。告知は自社サイトのお知らせに書いたので、こちらでは、その手前にある話を書きます。上の3割という数字を、私は現場でどう見ているかという話です。

3割で止まっている理由は、ツールが理由ではない

数字の出どころは、総務省「自治体における生成AI導入状況」(令和7年6月30日版・調査基準日は令和6年12月31日)です。

区分 導入済み 実証中・導入予定を含む
都道府県 87.2% 100%
指定都市 90.0% 100%
その他の市区町村 29.9% 51%

都道府県と指定都市はほぼ行き渡っています。その他の市区町村は3割。実証中と導入予定を足しても、ようやく半分です。

同じ資料に、導入にあたっての課題の上位3つが挙がっています。

  1. 取り組むための人材がいない、または不足している
  2. AI生成物の正確性への懸念がある
  3. 導入効果が不明

別々の課題に見えますが、現場ではひと続きです。使う業務が決まっていなければ、出力をどう確認すべきかも決まらず、何をもって効果とするかも決まりません。そして、それを決める役回りの人がいない。3つ目の「効果が不明」は、たいてい1つ目の「人がいない」の結果として起きています。

つまり断層を作っているのは技術の差ではなく、技術を業務につなぐ役を、誰かが担っているかどうかの差です。都道府県や指定都市には、それを専任でやれる人がいます。人口数万人の自治体には、たいてい、いません。

現場で実際に起きること

私は2025年12月から、岩手県八幡平市のDX戦略統括アーキテクトを務めています。月に一度は市役所に通い、庁内の相談を受けながら、業務の整理や情報システムの棚卸し、職員向けの勉強会に関わってきました。この仕事に限らず、民間企業の支援も含めて、繰り返し出会うのがこういう場面です。

「どのツールがいいですか」から始まる。

これは自治体に限りません。民間企業でもまったく同じです。ただ、この問いに製品名で答えると、ほぼ確実に失敗します。答える前に「どの業務の、どの工程を、誰が」を決めないといけない。決まっていれば選択肢は自然に絞られますし、決まっていなければ、どれを選んでも同じように使われません。

導入が決まったあとで「で、効果はどう測るんですか」と聞かれる。

これが一番もったいない瞬間です。導入前の状態を誰も記録していないので、比べる相手がいない。結果として「なんとなく便利になった気がする」以上のことが言えず、次年度の予算要求で説明に詰まります。

規程や決裁のかたちが決まっていないと、現場は使えない。

民間なら「まず試してみよう」で動けますが、自治体では、その一歩に根拠が要ります。誰の承認で、どの範囲まで、どんな記録を残して使うのか。ここが空白のままツールだけが配られると、まじめな職員ほど使いません。ルールがないから使わない、という判断は、行政組織ではむしろ正しい振る舞いです。

ツールを選ぶ前に決めていること

だから私は、道具の話に入る前に次の3つを決めます。

1つめ、使う業務をひとつに絞る。

全庁展開を最初の目標にしません。「この課の、この作業」まで絞ります。そこまで絞ると、うまくいったかどうかを確かめる人が誰なのか、はっきりします。全庁に薄く配ると、誰も自分の仕事だと思わないまま試行期間が終わります。

2つめ、導入前に現状を測る。

その作業に今どれだけ時間がかかっているかを、始める前に記録します。厳密でなくてかまいません。「だいたい1件30分」で十分です。これがないと、あとから効果を語れません。逆にこれさえあれば、小さな改善でも数字で説明できます。

このとき、作業時間だけを測ると足をすくわれます。確認にかかる時間と、手戻りの回数もあわせて記録してください。 生成AIで下書きが速くなっても、その分だけ確認が増えるなら、業務全体としては軽くなっていません。

もうひとつ注意点があります。ツールに内蔵されている利用統計は、外向けの説明材料としては使えますが、業務が楽になった証明にはなりません。使われた回数と、減った仕事は別物です。この2つは分けて設計してください。

3つめ、使ってよい範囲を先に書いておく。

 完璧なガイドラインは要りません。「この種類の情報は入れない」「出力はそのまま使わず必ず人が確認する」といった数行から始めて、運用しながら足していけばいい。大事なのは、職員が迷ったときに戻れる場所を、最初に作っておくことです。

なぜ、この仕事を続けているのか

「やりたい人がいるのに、進め方が分からないだけで止まっている」という場面を、何度も見てきたからです。担当の方にやる気がないわけではありません。むしろ逆で、まじめな人ほど「根拠がないまま職員に配るわけにはいかない」と考えて、そこで止まる。足りないのは新しいツールではなく、その手前を一緒に整理する相手です。

人口数万人の自治体に、AI専任の職員を置く余裕はありません。ないものねだりをしても仕方がないので、外から入る人間がその役を引き受ける。総務省のアドバイザー制度は、まさにそのために用意された仕組みです。登録したのは、この制度を実際に使ってもらえる状態にしておきたかったからです。

なお、ここで考えたことの多くは、民間企業の支援にもそのまま持ち込めています。予算に制約があり、専任者がおらず、失敗が許されにくく、使う人のITの習熟度に幅がある。この条件で「実際に使われる状態」まで持っていける進め方なら、どの現場でも通用します。

 


本制度によるアドバイザーの派遣は、市区町村からの申請にもとづいて行われます。ご関心のある自治体の方は、都道府県または総務省の担当窓口へお問い合わせください。

制度によらないご相談も歓迎します。民間企業のAI導入についても同様です。

お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

 

参考

量子化モデルの実力検証!AWS EC2でのローカルLLMパフォーマンスチェック



はじめに

こんにちは、CTOの大柿です。
ローカルLLMとして高額なGPUがなくとも動作するLLMや量子化したLLMが数多く公開されてきており、実際どれが使えるのか、どの程度のコストが必要なのかという疑問がわきます。

今回ローカルLLMをAWS EC2で実行するための最低限なインスタンスタイプを比較・検証してみます。ローカルLLMの利用は、コスト削減やデータプライバシーの観点から非常に魅力的です。しかし、適切なインスタンスタイプを選ばないと、期待するパフォーマンスが得られない可能性があります。

まず最初のステップとしてローカルLLMが最低限動作し、1分以内で出力結果を得られるスペックを探ってみたいと思います。

テスト環境と条件

  • EC2インスタンスタイプ
    • c7i.4xlarge:GPU無しのインスタンス
    • g4dn.xlarge:NVIDIA GPUを搭載
    • g5g.xlarge:NVIDIA GPUとARMアーキテクチャを採用
  • LLMフレームワーク: Ollama(llama.cppをバックエンドに持つ)
  • モデル
    • phi3(3B) phi3:mini
    • phi3(14B) phi3:medium
    • gemma(7B)
    • gemma2(9B)
    • qwen2(7B)

の各量子化モデルを利用します。

検証用プロンプト

ある果物屋で、りんごが3個で150円、オレンジが2個で200円です。りんご2個とオレンジ3個を買うといくらになりますか?
ステップバイステップで考えてみましょう。

Chain-of-Thought (CoT) の形式としました。

EC2インスタンスタイプの説明

インスタンスタイプ GPU等 CPU メモリ 料金($/Hour) 料金($/Month) 料金(円/Month)
c7i.4xlarge GPU無し 16 vCPU 32 GB 0.8988 647.136 103,541
g4dn.xlarge 1GPU NVIDIA T4 16GB 4 vCPU 16 GB 0.71 511.2 81,792
g5g.xlarge 1GPU NVIDIA T4G 16GB 4 vCPU AWS Graviton2 (ARM系) 8 GB 0.5669 408.168 65,306
補足
  • 料金:2024年7月時点、オンデマンド料金、東京リージョン
  • 料金($/Month)は 30日間での計算
  • 料金(円/Month)は1ドル160円で計算。1円未満切り捨て。

パフォーマンス計測方法

検証用VPCに検証サーバーを構築し、同VPC内に構築したCloudShellからOllama APIを curlコマンドによりレスポンス時間計測。
計6回計測し、初回を除く5回の平均値を集計。(初回はモデルのロードに時間がかかるため除外)

APIリクエスト

curl -X POST https://{ollama_host}/api/generate -d '{"model": "phi3:medium", "stream":false, "keep_alive":"5m", "options":{"temperature":0}, "prompt":"ある果物屋で、りんごが3個で150円、オレンジが2個で200円です。りんご2個とオレンジ3個を買うといくらになりますか?ステップバイステップで考えてみましょう。"}'
APIパラメータ補足
  • keep_alive : リクエスト後のモデルがメモリに保持されたままになる時間
  • temperature : LLMの出力について、この値が低いほど最も確率が高い回答が選択され、出力は固定化されます。この値を上げると、ランダム性が増すため創造的な出力になります。この検証では出力長の影響を最小化させたかったため 0としました。

その他、Ollama APIドキュメントを参照ください。
github.com

パフォーマンス計測結果

モデル名 phi3:mini phi3:medium gemma gemma2 qwen2
LLMパラメータサイズ 3.82B 14B 8.54B 9.24 7.62B
量子化 Q4_0 Q4_0 Q4_0 Q4_0 Q4_0
インスタンスタイプ
c7i.4xlarge 10.4秒 57.8秒 9.6秒 24秒 22.2秒
g4dn.xlarge 3秒 16秒 2秒 7秒 5.4秒
g5g.xlarge 3秒 21.6秒 3秒 8.4秒 6秒

結論

今回の検証で得られたパフォーマンスとコスト比較において、 g5g.xlarge がベストだと感じました。
ARMベースの低料金およびGPUを搭載したモデルとなります。
g4dn.xlargeの方が、g5g.xlargeより若干高速な結果となりますが差はごくわずかであり、対費用を考慮すると現時点では g5g.xlarge が妥当と考えました。
当然ながら今回の要件、検証方法での結果となりますが、このデータを基準としてそれぞれの要件に合わせてスペックやインスタンスタイプを検討頂ければと思います。
レイ・フロンティア株式会社では、位置情報データの活用した機械学習処理や分析など多くの実績を持っており、生成AIやLLM活用のご相談も受け付けております。興味をお持ちいただいた方はお気軽にお問い合わせください。

おまけ

各モデルの出力結果を参考として記載します。

内容の是非は今回は考慮しておりませんが、パラメータサイズが大きなモデルほど正解を得やすいことが分かります。プロンプトの内容によってはこれらのパラメータサイズでも難しい場面は多いため要件に合わせて検討ください。

モデル名 LLM出力 (g5g.xlargeでの出力)
phi3:mini まず、りんごの価格を計算します。1つのりんごが150円なので、2つあると2 * 150 = 300円になります。次にオレンジの価格を計算します。1つのオレンジが200円なので、3つあると3 * 200 = 600円になります。最 後に、りんごとオレンジの合計価格を求めます。300円(りんご)+ 600円(オレンジ)= 900円です。したがって、2つのりんごと3つのオレンジを買うと合計で900円となります。
phi3:medium この問題を解決するために、以下の手順に従います:\n\n1.りんご2個とオレンジ3個の合計費用を求めます。\n2.ステップ1で見つけた金額が最終的な答えになります。\n\nそれでは、各手順を実行してみましょう:\n\nステップ1:りんご2個とオレンジ3個の合計費用を求める\n- りんごが3個で150円なので、りんご2個は(150/3)*2 = 100円になります。\n- オレンジが2個で200円なので、オレンジ1個は200/2=100円です。したがっamoe, orange3個は(100*3)= 300円になります。\n- りんご2個とオレンジ3個の合計費用を求めるために、それぞれの金額を加算します:100 + 300 = 400円。\n\nステップ2:最終的な答えは400円です。
gemma りんご2個とオレンジ3個を使う場合、りんごの料金は3個分の150円 × 2 = 300円、オレンジの料金は2個分の200円 × 3 = 600円になります。したがって、りんご2個とオレンジ3個を使う場合、合計料金は300円 + 600 円 = **900円**となります
gemma2 ## りんご2個とオレンジ3個の値段を計算してみましょう!\n\n**ステップ1: りんご2個の値段を計算する**\n\n* りんごが3個で150円なので、1個は150円 ÷ 3個 = 50円です。\n* りんご2個の値段は 50円 × 2個 = 100円です。\n\n**ステップ2: オレンジ3個の値段を計算する**\n\n* オレンジが2個で200円なので、1個は200円 ÷ 2個 = 100円です。\n* オレンジ3個の値段は 100円 × 3個 = 300円です。\n\n**ステップ3: りんご2個とオレンジ3個の合計金額を計算する**\n\n* りんご2個の値段 + オレンジ3個の値段 = 合計金額\n* 100円 + 300円 = 400円\n\n\n**答え:** りんご2個とオレンジ3個を買うと、400円となります。
qwen2 まず、りんごの単価を計算します。\n\nりんごは3個で150円なので、1個あたりの値段は \\(150 \\div 3 = 50\\) 円です。\n\n次に、オレンジの単価を計算します。\n\nオレンジは2個で200円なので、1個あたりの値段は \\(200 \\div 2 = 100\\) 円です。\n\n次に、りんごとオレンジの購入量を計算します。\n\nりんごを2個、オレンジを3個買うので、それぞれの総費用は以下のようになります:\n\nりんご: \\(50 \\times 2 = 100\\) 円\nオレンジ: \\(100 \\times 3 = 300\\) 円\n\n最後に、両者の合計を計算します。\n\n\\(100 + 300 = 400\\) 円\n\nしたがって、りんご2個とオレンジ3個を買うと、総額は400円になります。

お知らせ

毎日の振り返る楽しさを「プラス」するアプリSilentLogの公式サイトはこちらです。
silentlog.com
インストールはこちら。
【Android版】
play.google.com
【iPhone版】

SilentLog

SilentLog

  • Rei-Frontier Inc.
  • ライフスタイル
  • 無料
apps.apple.com
レイ・フロンティアの公式サイトはこちらです。
www.rei-frontier.jp
個人向けスマートフォンアプリの開発運用、及び、法人向けに独自の移動データの収集・推定技術を強みとした、サービスの企画提案コンサルティング、アプリケーションデザイン・開発、運用中のカスタマーサクセス支援(開発・技術支援等)を行っております。

レイ・フロンティアでは共に未来を切り開く仲間を募集しております。ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
www.rei-frontier.jp
【本件に関するお問い合わせ】
お手数ですが、弊社お問い合わせページよりご連絡ください。
www.rei-frontier.jp

キャンプシーズン到来!人気スポットを人流で見る

 

 

1. キャンプシーズン到来

大自然や非日常感を味わうことが醍醐味のキャンプ。
コロナ禍でキャンプブームが加速し、新規参入者も増えたと言われています。
筆者も、まさにコロナ禍で三密を避けるレジャーとしてキャンプデビューを果たした1人です。

真冬の雪中キャンプも焚火や薪ストーブを楽しむ絶好の機会ですが、キャンプ場によっては10月頃から冬季閉鎖をするところが多く、3月から5月に営業再開するキャンプ場もあります。
そこで今回は、人気のキャンプ場7か所をピックアップし、弊社独自に収集している人流データを使って、キャンプ場周辺の滞在傾向を見てみました!
これからキャンプをはじめる方や、どのキャンプ場へ行こうか迷っている方もぜひご覧ください。

 

2. 調査元データ

データは弊社アプリ「SilentLog」から匿名化されたものであり、推定情報に基づいています。
※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます

<データ概要>

【調査対象期間】
2023/4/1  − 2023/11/30(全調査対象エリア)
2024/4/1  − 2024/6/9(ふもとっぱら)

【調査対象エリア】
・菖蒲ヶ浜キャンプ村(栃木県)
・浩庵キャンプ場(山梨県)
・ほったらかしキャンプ場(山梨県)
・戸隠キャンプ場(長野県)
・ふもとっぱら(静岡県)
・朝霧ジャンボリーオートキャンプ場(静岡県)
・マキノ高原キャンプ場(滋賀県)

【滞在者数】
2023/4/1  − 2023/11/30にマップに表示された滞在者合計数を100とした時の比率

【推定居住地】
弊社アプリSilentLogより収集したデータに当社独自の機械学習推定処理を利用

【結果まとめ】
・調査したキャンプ場の中で「ふもとっぱら」キャンプ場の滞在データが最も多い
・居住地からアクセスの良いキャンプ場が選ばれる傾向が強い
・キャンプ場によって景観や広さ、利便性など様々なスタイルに合わせたプランがある

 

3. キャンプ場の滞在データ

弊社で取集したデータはAI(機械学習)を用いて各種移動方法を自動で判別して記録しております。この技術はスマートフォンのGPSとセンサーから元となるデータを細かく取得しているので、どういった手段で移動しているか、移動距離や速度、経路をもとにユーザーの行動種別を推測するものです。

マップ上の黄色い点は「自転車」、オレンジの点は「車」、緑の点は「徒歩」、白い点は「滞在」を示しています。
※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます

【調査対象キャンプ場の滞在データ】

・菖蒲ヶ浜キャンプ村(栃木県)

「菖蒲ヶ浜キャンプ村」はサイト内に車の乗り入れができず、荷物の運び出しは駐車場とキャンプ場間をリアカーなどで移動することになります。車の乗り入れがない分、大自然に集中することができ、中禅寺湖を眺めることもできます。

・浩庵キャンプ場(山梨県)

「浩庵キャンプ場」は本栖湖半北岸の湖畔に面したところにテントサイトがあります。富士山を真正面に見ることができる最高のロケーションで人気のキャンプ場です。キャビンもありますが、フリーサイトは区画分けしていないのでお好きな場所でテントを張ることができます。

・ほったらかしキャンプ場(山梨県)

「ほったらかしキャンプ場」は、有名なほったらかし温泉のすぐ奥にあるキャンプ場で、日の出を見ながら入浴するのが目当てのキャンパーもいるそうです。様々なサイトがありますが区画サイトとなっており、車の乗り入れ台数に制限があります。

・戸隠キャンプ場(長野県)

「戸隠キャンプ場」は妙高戸隠連山国立公園内に位置する標高1,200mのキャンプ場で、広大なフリーサイトになっています。その他にも区画サイトや電源水道付きサイトなど、手持ちのギアやキャンプスタイルに合わせてキャンプサイトを選ぶことができ、こちらも全面車の乗り入れが可能です。また、場内に併設されている戸隠牧場は牛や馬が放牧されファミリーキャンプにもおすすめです。

・ふもとっぱら(静岡県)

「ふもとっぱら」は広大な草原サイトでどこからでも富士山と毛無山を眺めることができる有名なキャンプ場です。全面フリーサイトで車両を乗り入れてテントに横付けできる利便性からも多くのキャンパーから愛されています。

・朝霧ジャンボリーオートキャンプ場(静岡県)

「朝霧ジャンボリーオートキャンプ場」は広大な風景に富士山という絶景が楽しめる全面芝地のオートキャンプ場。370キロ平方メートルにわたる高原型のフリーサイトでテントの真横に車を乗り入れられるのでファミリーキャンプにもおすすめです。

・マキノ高原キャンプ場(滋賀県)

「マキノ高原キャンプ場」は広大な土地に6つのキャンプサイトがあり、林間や川辺、芝生の上や森の中などお好みのスタイルに合わせてサイトを選ぶことができます。森の隠れ家サイト以外はフリーサイトとなっており、お好きな場所でテントを張ることができます。


マップ上の滞在を見ると各キャンプ場で徒歩や車での移動が多く見られました。
オートサイトではなくても荷物の積み下ろしのためサイト付近まで車の乗り入れが可能なキャンプ場もあります。車(オレンジの点)が見られず、徒歩(緑の点)と滞在(白い点)のみが密集しているエリアは車の乗り入れが少ない、もしくはできないエリアなのだと推測できます。

 

【調査対象キャンプ場の滞在割合】

今回調査したそれぞれのキャンプ場の滞在数を合計したものを100とした場合、各キャンプ場の滞在割合を出してみました。
※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます

敷地面積が東京ドーム5個分とも言われる広大な草原にある「ふもとっぱら」キャンプ場は、フリーサイトでテントやタープを自由に張ることができます。ベテランキャンパーはもちろん、絶景を愛するキャンパーにとってもたまらないキャンプ場でしょう。収容人数も多く、今回調査したキャンプ場の合計滞在数の約1/4を占めていました。

 

【キャンプ場における「サイト」とは】

キャンプ場には様々なサイト(テントを張って宿泊などができるエリアや区画)があり、一般的には以下のようなキャンプサイトがあります。

・フリーサイト
区画が明確に定められておらず、広いエリアの中で自由に場所を選んでテントを張る形式。自然をより身近に感じられ、大きなテントやタープを設営しやすい。

・区画サイト
あらかじめ区画が決められているキャンプサイト。サイトごとに予約が必要なことが多い。区画分けされているのでプライバシーが確保しやすいメリットがある。

・グランピングサイト
豪華な設備や快適な宿泊環境が整ったサイト。テントやコテージにはベッドや家具が備え付けられていることが多く、初心者やちょっと贅沢な体験をしたい方にぴったり。

・オートキャンプサイト
車をキャンプサイト内に直接乗り入れて駐車できるエリアや区画。荷物の搬入が楽で、ファミリーや初心者に人気。

・ドッグランサイト
区画に柵が設置されていることが多く、サイト内であればノーリードで愛犬とキャンプを楽しむことができる。

 

4.キャンプ場利用者の属性

弊社で取集したデータはAI(機械学習)を用いて、推定居住地や推定年齢を出すことができます。この技術によって、どの地域からどのような人が目的地に来ているかなど、人物のペルソナ像を浮かび上がらせることができます。どの地域から各キャンプ場に来ているか見てみましょう。
※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます

 

・菖蒲ヶ浜キャンプ村(栃木県)

・浩庵キャンプ場(山梨県)

・ほったらかしキャンプ場(山梨県)

・戸隠キャンプ場(長野県)

・ふもとっぱら(静岡県)

・朝霧ジャンボリーオートキャンプ場(静岡県)

・マキノ高原キャンプ場(滋賀県)

推定居住地が東京のSilentLogユーザーが多いこともありますが、関東圏のキャンプ場では東京、神奈川、埼玉からのユーザーが多く見られました。
一方、滋賀県にある「マキノ高原キャンプ場」では、滋賀県近隣地域からのデータが多く見られました。

ここで、今回の調査対象キャンプ場の中で滞在割合が最も多かった「ふもとっぱら」キャンプ場の最新(2024年4月1日~6月9日)滞在状況を見てみましょう。

 

すでに多くの滞在データが見られました。

現時点での推定居住地データによると、『ふもとっぱら』キャンプ場へのアクセスが良い近郊の県からの利用者が多くの割合を占めています。これから夏休みなどの長期連休に入ると、遠方から訪れるキャンパーの滞在が増えるのかもしれません。年単位で推移を見てみるのも面白そうですね。

 

5.今回のまとめと今後の展望

今回の調査結果を通じて、キャンプ場の利用状況やユーザーの傾向を見ていきましたが、「ふもとっぱら」キャンプ場が最も滞在データが多く、非常に人気が高いキャンプ場ということがデータからも分かりました。広大な敷地や豊かな自然環境、富士山の眺望などが多くのキャンパーにとって魅力的な要素なのかもしれません。

遠征して他の地域のキャンプ場を訪れるキャンパーも多く存在しますが、全体としてはアクセスの良いキャンプ場が選ばれる傾向が確認されました。これにより、キャンプ場の立地や交通の便が利用者数に影響を与えていると考えられます。

このように弊社独自で収集した人流データを使って、キャンプ場の運営者は主要都市からのアクセス改善や特定地域向けのプロモーション活動を強化するなど、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。キャンパーにとっても、自分の住んでいる地域からアクセスしやすいキャンプ場の情報を事前に調べることが、快適で楽しいキャンプ体験をするための重要なポイントとなるでしょう。

今後も位置情報データを活用して、各種施設の利用傾向や地域の特性を探ることで、より効果的な施策やサービスの提供に努めていきます。レイ・フロンティアは、最新の技術を駆使し、地域社会と連携しながら、より良い未来の構築に取り組んで参ります。

 

 

お知らせ

毎日の振り返る楽しさを「プラス」するアプリSilentLogの公式サイトはこちらです。

silentlog.com

インストールサイトはこちらです。
【Android版】

play.google.com

【 iPhone版】

SilentLog

SilentLog

  • Rei-Frontier Inc.
  • ライフスタイル
  • 無料

apps.apple.com

レイ・フロンティアの公式サイトはこちらです。

www.rei-frontier.jp

個人向けスマートフォンアプリの開発運用、及び、法人向けに独自の移動データの収集・推定技術を強みとした、サービスの企画提案コンサルティング、アプリケーションデザイン・開発、運用中のカスタマーサクセス支援(開発・技術支援等)を行っております。

レイ・フロンティアでは共に未来を切り開く仲間を募集しております。ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

www.rei-frontier.jp

【各種SNS】
Twitter:https://twitter.com/reifrontier/
Youtube:https://www.youtube.com/user/reifrontier/
Instagram:https://www.instagram.com/reifrontier/

【本件に関するお問い合わせ】
お手数ですが、弊社お問い合わせページよりご連絡ください。

www.rei-frontier.jp

仕事終わりに私たちはどこに寄り道してから帰宅しているのか 2024年2月のデータを用いて無意識の行動に迫る

 

今回の分析の一部を朝日新聞社が運営する「withnews」に取り上げていただきました。
こちらもぜひご覧ください。

withnews.jp

 

1. 外出先から帰宅まで

先日公開した「週末の寄り道先ブログ」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000183.000011357.html)が好評だったため、範囲を広げ平日も追加で調査を行いました。
前回は週末ということでそれぞれが目的地へ向かい、その帰りにどこかへ寄り道するようなイメージでしたが、今回のブログでは「平日に大半の方はお仕事をしている」と仮定して午後からの寄り道先を、時間別、曜日別、目的地別に調査してみました。
弊社に蓄積されているデータを用いて、無意識の行動や傾向について考えてみましょう。

2. 調査元データ

データは弊社アプリ「SilentLog」から匿名化されたものであり、推定情報に基づいています。
SilentLog:日々の歩数や移動などの位置情報と写真を自動的に記録するライフログアプリ
※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます

<データ概要> 

調査対象期間 2024年2月の全曜日(午後の移動データのみ)を対象
調査対象エリア 47 都道府県
調査対象者 期間内に帰宅の履歴があるユーザー
※外出していないなど帰宅のデータがない方は除外
調査対象者数 調査期間中の対象ユーザーデータを100とした時の比率
推定年齢
推定居住地
弊社アプリSilentLogより収集したデータに独自の機械学習推定処理を利用

<寄り道の定義>

今回の調査で扱う「寄り道」の仮定

「職場 or 最長滞在場所」から自宅の経路における以下の条件に合致する滞在地を寄り道先とする。
・午後(12時~23時59分)の移動を対象
・3分以上60分未満の滞在
・1分あたり平均20歩以上

除外される例 ・営業など移動ばかりの人
・自宅に帰らない人
・長時間滞在(目的地であって寄り道先とは考えない:飲み会など)
・3分以上滞在するがほとんど歩かない(カフェで時間つぶしなど)
・直帰「職場 or 最長滞在場所」から自宅の経路において寄り道がない(検知されない)経路の場合

今回の調査で扱う「直帰」の仮定 [職場 or 最長滞在場所] から自宅の経路において寄り道がない(検知されない)経路を直帰とする。
滞在場所について 自宅・職場:推定データ
最長滞在場所:自宅、職場以外の滞在のうち、1時間以上の滞在場所
寄り道先の業種 寄り道先とOSM(OpenStreetMap)データとのPOIマッチングによるOSMカテゴリ値
※GPSのズレで寄り道先や商業施設に違いがある可能性がございます。
※OSMカテゴリは登録した方の情報で表示されるため表記ブレがある可能性がございます。

OSM(OpenStreetMap):誰でも自由に地図を使えるよう、みんなでオープンデータの地理情報を作るプロジェクトです。地図のWikipediaとも言われています。

【結果まとめ】
・平日と比べ土日の寄り道比率が高いという結果となった
・年代別・都道府県別で見ても女性の方が若干多く寄り道をしている
・平日と週末だけでなく、平日の中でもそれぞれに寄り道先の特徴が見られた

 

3. 調査対象について(都道府県・年代・性別)

今回もはじめに、SilentLogユーザー全体を調査しました。

寄り道と直帰のユーザーを比較したところ、寄り道比率(全対象日)は10.0%でした。

 

次に、曜日別で見ると土曜、日曜の寄り道比率が高くなっています。
平日の中でも水曜と木曜の寄り道率が若干低いです。
週末は時間的な余裕などから寄り道する確率が高くなると推測。
平日は食料品や日用品の買い物などルーティン的な寄り道の数が多いようです。


調査期間中に寄り道データのある10.0%の対象ユーザーデータを100とした時の比率で【都道府県別】【年代】【性別】をそれぞれグラフ化しました。

【都道府県別】

SilentLog利用ユーザー数に比例した結果となり、関東首都圏のユーザーが多いです。

【年代別】

50代が最も多い結果となりました。

【性別】

男性が3/4を占めています

 

今回調査に使用したライフログアプリ『SilentLog』はこちら

silentlog.com

このブログは位置情報からアプリ利用者の生活スタイルを解析しているレイ・フロンティア株式会社の提供でお送りしています。

www.rei-frontier.jp

 

4. 寄り道してる人ってどんな人?

【都道府県別】

島根県、富山県、青森県、岩手県、山形県、秋田県、新潟県、徳島県、長野県、岡山県
など、主に自動車が主要な移動手段と考えられる地域で寄り道率が高い結果となりました。調査対象期間が2月の冬ということで、たまたまかもしれませんが今回の結果では日本海側、東北地域が寄り道率が高くなる傾向でした。他の季節で調査して差異を見るのもおもしろそうですね。
※島根県、富山県、青森県の3県は、調査対象人数が少ないためブレが大きい可能性があります

【年代別】

対象ユーザー全体では50代が多かったですが、寄り道ユーザーの結果から40代、60代の寄り道率が若干高いです。年代別でも女性の寄り道率が比較的高い結果となりました。
※10代、70代はサンプル数が少ない関係で今回の分析から推測はできませんでした

【性別】

対象ユーザーは全体で男性が3/4を占めていましたが、寄り道ユーザーの結果から女性の方が寄り道率が若干高く、曜日別でも女性がほぼ全曜日で高い結果となりました。

5. 曜日別の寄り道先ってどんなところ?

【曜日ごとの寄り道先ランキング】

曜日ごとに対象者を100とした場合の寄り道先トップ15の割合を出してみました。


<月曜日>


<火曜日>


<水曜日>


<木曜日>


<金曜日>


<土曜日>


<日曜日>


どの曜日も「デパート・モール」「商業施設など」「店舗」といった買い物ができる場所への寄り道が多いことがわかりました。
平日は「駅」が常に上位にランクインしていることから通勤などで電車利用が多いと推測します。
曜日ごとに特徴のある寄り道先をオレンジ色のグラフ、「病院」を水色のグラフにしています。

平日は水曜を除き「保育園・幼稚園」がランクインしています。
これは、働き世代が退勤後にお子さんを迎えに行っているのだと推測します。
「病院」が月曜と水曜に上位へランクインしていることから、病院が土日お休みの関係で月曜に駆け込む方や、水曜のノー残業デーに合わせて通院している方もいるのかもしれません。

【曜日と時間別の寄り道先ランキング】

次に時間ごとにどこへ寄り道しているかトップ3でまとめてみました。

<月曜日>


月曜日は夕方まで「保育園・幼稚園」「デパート・モール」「工場・倉庫」「観光地」などさまざまな場所が1位にランクインしています。2月は月曜に祝日があったことからこのような結果になったのかもしれません。
夕方あたりから「商業施設」「駅」が1位にランクインしていることから、お出掛けしている方もお仕事の方も買い物で寄り道しているのだと推測できます。

<火曜日>

火曜日は「ドラッグストア」が1位にランクインしている時間帯が多いです。
緊急で必要なものやちょっとした日用品の買い出しで利用しやすいドラッグストアですが、データからも寄り道先スポットとして立ち寄りが多い場所だとわかりました。

<水曜日>

水曜日は昼過ぎから「デパート・モール」の立ち寄りが多く見られました。
お客様先へのお土産など仕事途中での買い出しに出ている可能性も考えられます。
「ファストフード店」は火曜でも12時台で1位でしたが、水曜も同様にランチで寄り道している様子が見られます。

<木曜日>


木曜日は他の平日と違い、「スポーツ施設」が1位にランクインしていました。
週末に向けて木曜を運動のルーティンに組み込んでいる方が多いのかもしれません。
23時台に「スーパーマーケット」が1位なのも興味深いです。

<金曜日>


金曜日はどの時間帯も「駅」が1位にランクインしています。
夕方あたりから「商業施設」「デパート・モール」が1位にランクインしていることから、週末の仕事終わりに買い物などで寄り道をしている様子が推測できます。

<土曜日>

土曜日は「観光地」「空港・バスターミナル等」が上位にランクインしています。
休日なので遠出や、そのための移動をしているのだと推測できます。
また、金曜と日曜にランクインしていない「スポーツ施設」が22時台に1位になっています。もしかしたら、土曜は一通り予定を終わらせて帰宅前にジムなどで鍛えてから帰宅する方が多い傾向にあるのかもしれません。
23時台の3位にランクインしている「ファストフード店」ですが、次の日は日曜なので、ファーストフードを夜食に夜更かしを楽しむのでしょうか。楽しい土曜の過ごし方のひとつですね。

<日曜日>

日曜日はお昼に「ファストフード店」が1位にランクイン。
それ以外の時間帯に「観光地」「オフィス」「駅」が上位に入っています。
ここに出てくるオフィスは、必ずしも勤務先のオフィスという訳ではなく、OSM(OpenStreetMap)上でオフィスとして登録されている場所となります。そのため、もしかすると何かしらの店舗である可能性もありますが、日曜は特にオフィスへの寄り道が多く見られました。
また、23時台の「空港・バスターミナル等」は次の日から平日のため居住地に帰宅するために利用しているものだと推測できます。

6. まとめ

今回は週末だけでなく、全曜日の寄り道について調査してみましたがいかがだったでしょうか。
平日は保育園・幼稚園が多くランクインしていたり、休み明けの月曜や週の真ん中である水曜に病院への寄り道がみられたりなど曜日ごとの特徴が出ていたように感じます。
※ データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます

今回の調査でもPOIマッチングを活用して寄り道先を推定しましたが、GPSや基地局を使った移動データの収集は人混みや地下鉄、屋内や建物が密集しているところなど電波状況によってズレが生じるため、まだまだ完全一致できるほどの精度ではないことが課題です。しかし、将来的に自動運転の導入を目指し、今よりも精度の高い測位システムが導入されていくことでGPSや基地局による補正の精度が上がっていく未来に期待したいと思います。

レイ・フロンティアは今後も位置情報からわかる人の行動データを活用し、年代や地域ごとの特性や関心のあることなどを分析し、より効果的な施策やサービスの提供に貢献してまいります。最新技術を取り入れ、地域社会と協力しながら、より良い未来の構築に挑戦していきます。
 
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

お知らせ

毎日の振り返る楽しさを「プラス」するアプリSilentLogの公式サイトはこちらです。

silentlog.com

インストールサイトはこちらです。
【Android版】

play.google.com

【 iPhone版】

SilentLog

SilentLog

  • Rei-Frontier Inc.
  • ライフスタイル
  • 無料

apps.apple.com

レイ・フロンティアの公式サイトはこちらです。

www.rei-frontier.jp

個人向けスマートフォンアプリの開発運用、及び、法人向けに独自の移動データの収集・推定技術を強みとした、サービスの企画提案コンサルティング、アプリケーションデザイン・開発、運用中のカスタマーサクセス支援(開発・技術支援等)を行っております。

レイ・フロンティアでは共に未来を切り開く仲間を募集しております。ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

www.rei-frontier.jp

【各種SNS】
Twitter:https://twitter.com/reifrontier/
Youtube:https://www.youtube.com/user/reifrontier/
Instagram:https://www.instagram.com/reifrontier/

【本件に関するお問い合わせ】
お手数ですが、弊社お問い合わせページよりご連絡ください。

www.rei-frontier.jp