レイ・フロンティアの杉本です。
レイ・フロンティア株式会社では「人間の無意識を、行動データで見える化する」事業を展開しています。
2022年のゴールデンウィーク(GW)は3年ぶり(2019以来)に行動制限のないものとなりました。コロナの影響によりGW中の移動はどのように変化したのか、東京都を中心に2019年から2022年を対象に調査しました。
■調査元データ
※弊社アプリSilentLogより収集したデータに匿名化処理を施したもの
※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます
【データ概要】
各都道府県の他県への移動者数
移動者数に都道府県の人口比を掛け、相対値化したもの ※ 1
【期間】
2019年 ~ 2022年のGW(4月29日から5月6日で期間を統一)
【エリア】
47都道府県
【調査対象者】
移動先での滞在時間が60分以上のものを対象
まずは機械学習で推定した自宅住所とは異なる、他県への移動を可視化してみました。
こちらは2019年から2022年までの4年分のデータで、「2019年の移動先が東京都」を100とした時の、移動先別の他県への移動数を表しています。
2022年での移動数が上位の都道府県を対象に、年比較した図を見てみます。
2020年に新型コロナが発生した影響で、2020年、2021年共に行動制限が行われました。そのため全体的に2019年よりも両年共に低い値になっていることがわかります。
2020年より2021年の値が高いのは、2020年はまだ発生して間もなく性質が定かではないため、危機感から行動制限する方が多かったのではないかと思われます。
行動制限が解除された2022年は値が回復している傾向を示していますが、それでもまだ新型コロナ発生前と比べると低いことが示されています。ただし新型コロナ発生以後では最も高いことがわかります。
移動先として多い県は、東京・神奈川・千葉・埼玉の関東近郊、大阪・兵庫・京都の近畿圏、愛知、福岡ということがわかります。
続いて他県へ移動した人たちの、機械学習で推定した自宅都道府県を可視化してみました。
こちらも2019年から2022年までの4年分のデータで、「2019年の移動元が東京都」を100とした時の、移動元別の他県への移動数を表しています。
2022年での移動数が上位の都道府県を対象に、年比較した図を見てみます。
移動数の傾向は移動先と同じことがわかります。
移動元として多い県は、こちらも移動先と同様に、東京・神奈川・千葉・埼玉の関東近郊、大阪・兵庫・京都の近畿圏、愛知、福岡ということがわかります。
また移動先から山梨、長野の代わりに、宮城、岡山が入っていることがわかります。
次に移動先、移動元の両方で移動数が多かった東京都について、移動先、移動元の都道府県上位20を4年分見てみます。
こちらは東京都に来た人の移動元の都道府県と、東京都から出た人の移動先の都道府県を表しています。
移動先、移動元ともに顔ぶれの順位が多少前後してはいます。
2022年の移動先に岩手が、移動元に石川が表れている以外は違いはそこまで無いように見えます。
全体として、東北、北陸、山陰、四国、九州の県が上位には入っていない傾向が見えます。
最後に2022年5月6日から2週間経過した、2022年5月20日段階での新型コロナの新規感染者数と比較してみます。
こちらは2022年5月20日時点の新規感染者マップになります。
先ほどまで見てきたものをマップ上に可視化したもので、移動先の都道府県をマップ上に可視化したものになります。
図の右側には東京都から出た人の移動先の都道府県を示してあります。
こちらの図からは、新規感染者が多い、東京近郊と大阪近郊が移動先として多い県と一致していることが見えます。
新規感染者1000人を超えているエリアは、東京都を基準にしたものとの比較になりますが、東京都から出た人の移動先の都道府県上位20に入っていることがわかります。
移動元の都道府県をマップ上に可視化したものになります。
図の右側には東京都に来た人の移動元の都道府県を示してあります。
こちらの図からは、新規感染者が多い、東京近郊が移動元として多い県と一致していることが見えます。
新規感染者1000人を超えているエリアは、東京都を基準にしたものとの比較になりますが、東京都に来た人の移動元の都道府県上位20に入っていることがわかります。
改めて東京都に来た人の移動元の都道府県と、東京都から出た人の移動先の都道府県を見てみます。
一見、移動先よりも移動元の方が新規感染者1000人超えの県が上位に来ているため、影響度が高そうに見えます。
しかし、今回の調査での人口比で見ますと、「東京:東京以外 = 1:0.64」となっており、割合と合わせて見ると、影響度としてはそこまで差がないということが見えます。
実際には、サンプリングに補正をかけていけばもう少し詳細な影響度を見ることができるかもしれません。
■まとめ
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移動先別の他県への移動数は、2019>2022>2021>2020
行動制限が解除された2022年は移動数の回復傾向を示しているが、新型コロナ発生前と比べると低い。しかし新型コロナ発生以後では最も高い。
移動先として多い県は、東京・神奈川・千葉・埼玉の関東近郊、大阪・兵庫・京都の近畿圏、愛知、福岡。
移動元も移動先と同じ傾向。
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東京都に来た人の移動元の都道府県と、東京都から出た人の移動先の都道府県は、ともに顔ぶれの順位は前後はしてはいる。
2022年の移動先に岩手が、移動元に石川が表れている。
全体として、東北、北陸、山陰、四国、九州の県が上位には入っていない傾向
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新規感染者1000人を超えているエリアは、東京都を基準にしたものとの比較では、東京都から出た人の移動先と、東京都に来た人の移動元の都道府県上位20に入っている。
移動先よりも移動元の方が新規感染者1000人超えの県が上位に来ているため、影響度が高そうに見えるが、人口比で見ると、「東京:東京以外 = 1:0.64」となっており、割合と合わせて見ると、影響度としてはそこまで差がない。
※ データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます
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